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100回目の夏の甲子園・大阪桐蔭が連覇達成(8月22日)
二度目の春夏連覇か、東北勢初の優勝か。どちらが勝っても史上初の快挙となる第100回全国高校野球選手権記念大会決勝戦。大阪桐蔭はここまで6本のホームランを含む32得点をあげる圧倒的な攻撃力を見せてきた。対するは5試合45イニング、749球を一人で投げ抜いてきた金足農業の吉田輝星。また、秋田県勢が決勝戦に臨むのは第1回大会以来実に103年ぶりという歴史的な快挙だった。
決勝のレジェンド始球式は愛媛・松山商OBの井上明氏と青森・三沢OBの太田幸司氏。試合は初回に吉田が桐蔭打線につかまり3点を失うと、金足も3回に犠飛で1点を取り返す。だが、その後も桐蔭の勢いは止まらずプロ注目の根尾昂らの本塁打攻勢で大量得点を重ねていくと、ついに吉田は5回132球で交代した。最後まで堅実な守備と鍛え上げられた打撃が光った大坂桐蔭が13-2で春のセンバツに続く連覇を達成。100回の甲子園の歴史に燦然と輝く金字塔を打ち建てた。昨年の3回戦では仙台育英に9回裏2死からまさかのベース踏み損ないで悪夢の逆転サヨナラ負け。その自らの失策を乗り越えた中川卓也主将は試合後「周りの選手に感謝したいです」と声を詰まらせた。弱点はチームメイト同士で徹底的に指摘し合い克服していくという桐蔭野球。その妥協なき真摯な努力の積み重ねこそが生んだ偉業というほかない。
100回目、そして平成最後の夏の甲子園は幕を閉じた。大会史上初の延長タイブレーク決着(佐久長聖)、逆転サヨナラ満塁ホームラン(済美)など記念大会に相応しい劇的なゲームが続いたのも印象深い。全ての球児たちの健闘に心から感謝を。そして新たな時代を期待したい。
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