【時流】
注目が集まる北朝鮮情勢(4月11日)
北朝鮮が軍事的な挑発を続ける中、米国は朝鮮半島近海に向け空母を派遣した。今後の出方次第では米国が武力行使に踏み切る可能性があるとみて日本政府は警戒を強めている。
核兵器の開発を進める北朝鮮を念頭にして、米国は朝鮮半島近海に向け原子力空母「カールビンソン」を派遣した。
日本時間の先週金曜日、トランプ大統領はシリアへの軍事攻撃に踏み切った。その理由に挙げたのは化学兵器の使用だった。
化学兵器は核兵器や生物兵器などと共に大量破壊兵器と呼ばれ、国際法上使用が禁止されている。
米国はシリア政府軍が反体制派の市民に対し化学兵器を使用したと主張し、地中海に展開する米国の駆逐艦から放たれた巡航ミサイルはシリア中部の空軍基地に着弾した。
米国はここに化学兵器の保管施設があったとしている。
米国のティラーソン国務長官は、“北朝鮮はシリアへの攻撃をどう受け止めるべきか”との質問に、「他国への脅威となるなら対抗措置をとる可能性があるというメッセージだ」と北朝鮮へ警告した。
米国海軍によるとシンガポールに寄港していたカールビンソンはオーストラリアに向かう予定を変更し、北方へ向け出航した。
カールビンソンは巡航ミサイルを搭載可能な巡洋艦と駆逐艦、合わせて3隻を伴っている。空母と実際にシリアを攻撃したのと同じ駆逐艦を派遣し、北朝鮮を強くけん制している。
一方の北朝鮮は過去に行った核実験は記念日に行っている。
北朝鮮では金正恩委員長が党のトップである第1書記に就任して5年を迎えるほか、土曜日には故・金日成主席の生誕記念日を迎える。
北朝鮮の核実験場でも活発な動きが確認されていて、周辺国は警戒を強めている。
安倍首相は先週木曜と昨日と、2度にわたりトランプ大統領と電話で会談した。当然、北朝鮮への対応についても突っ込んだ意見交換が行われたとみられる。
今、北朝鮮の動きに、注目が集まっている。
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