【時流】
厳しい状態の米ロ関係(4月10日)
ティラーソン米国務長官がロシアは先週シリアで起きた毒ガス攻撃を防げなかったと批判した。米国テレビ局とのインタビューでシリアの化学兵器使用を止められなかったロシアに異議を唱えると語った。ティラーソン国務長官は数日後にモスクワを訪問する予定である。
訪問はもともと予定されていたがこの問題が影を落としている。米国当局者はロシアのアサド政権支持を考え直すよう望んでいるが今のところ真逆の状態になっている。
プーチン大統領はアサド政権との連帯強化を表明している。ロシアは米ロ関係が好ましい方向に動くと期待してきたが、その期待も薄れてきた。
皮肉なことに両国が協力を約束していた最大の分野がシリアであり、トランプ大統領は過激派組織IS(イスラミックステート)と戦うと約束しているが、それも現実味が無くなってきたようだ。
ティラーソン国務長官の最初のロシア訪問は、両国の関係が極めて厳しい処から出発することになった。
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