【時流】
中・米は北朝鮮の暴挙をどう止めるか(2月18日)
中国の王毅外相は世界各国の首脳や閣僚などが安全保障をテーマに話し合う「ミュンヘン安全保障会議」(ドイツ)で演説した。その中で「(北朝鮮の核開発問題について)国連安保理決議を厳格に履行し核開発を有効に抑え込まなければならない」と述べ、国連安保理の制裁決議を着実に履行し問題解決に取り組む姿勢を強調した。
一方で王外相は「中国に責任を押しつけず、米国みずから対応する必要がある」という考えを示した。この問題をめぐってはトランプ政権発足後初の米中外相会談(17日、ドイツ・ボン)で米国・ティラーソン国務長官が中国・王毅外相に対して「中国があらゆる手段を尽くして北朝鮮を制止するよう」求めたばかりで、中国・王毅外相は米国に早速、反論した形になった。
王外相はこれまでの中国の主張とは異なり「北朝鮮問題は米国が解決する問題」であると、米国に下駄を預ける形だ。
その現実は、北朝鮮の暴走については、既に中国の手に負えない処にきていると認識しているとも考えられる。
そういう意味では、「北朝鮮問題」の解決は大変難しい段階にきているとも言えよう。
では、トランプ政権が北朝鮮に対して、何ができるかと言えば、すぐにできることは金融制裁ぐらいしかない。
それに比較し、中国は石炭の輸入を抑えるとか、北朝鮮に資金が流れないようにする手段がまだまだ残っている。
北朝鮮が次の核やミサイルの実験を行えば、米国そして中国共に北朝鮮の金融や経済そして資金の流入を徹底的に締め上げるしか道はない。
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