【時流】
米国を2分する大論争仕掛ける大統領の真意は(2月8日)
移民や難民をめぐって大きな議論が起きている米国。トランプ大統領が中東など7か国の人の入国を一時的に禁止することを命じた大統領令を巡って司法の場での攻防が続いている。
西部ワシントン州にある連邦地方裁判所が即時停止を命じる仮処分の決定を出したのに対し、トランプ政権側が連邦控訴裁判所に不服を申し立てている。
トランプ大統領は記者に対し「制度にのっとって争っていく。国の安全を守らなければならない」と述べた。そのうえで“連邦最高裁判所まで争うのか”との質問に対し“その可能性もあるが、そうなってほしくない”と連邦控訴裁で主張が認められることに期待を示し、仮に認められなければ連邦最高裁まで徹底的に争う姿勢を示した。
カリフォルニア州にある連邦控訴裁判所は7日午後3時から、政権側と仮処分を申し立てたワシントン州側の双方から電話で30分ずつ主張を聞くと決定。その後示されるとみられる裁判所の判断が注目されている。米国議会でも異例の事態が起きている。
トランプ大統領が教育長官に指名したベッツィデボスの人事。
上院本会議で採決が行われたが、与党・共和党内から反対票が2人からでて賛否が50票ずつで同数となった。このため上院議長兼ねるペンス副大統領が加わり賛成票を投じたことから辛うじて承認された。
米国メディアによると副大統領が閣僚の承認をめぐり採決に加わるのは過去に例がないという。
大統領公式ツイッターには、「先程マイク・ペンス副大統領により、ベッツィ・デボス教育長官が就任。おめでとう!」と投稿している。
トランプ大統領は、米国を2分するほどの大論争を次々に仕掛けている。
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