【時流】
トランプ氏・TPP離脱に署名する(1月24日)
トランプ大統領はTPPから離脱する大統領令に署名した。これによりTPP発効は困難になった。TPPをめぐっては2016年2月に参加12カ国が署名し各国で国内の承認手続きが進行してきた。
しかしTPPは経済規模の最も大きな米国が参加しないと発効できない仕組みになっている。今回の離脱で発効は困難になった。
トランプ政権は今後日本を含むTPPに参加する11カ国と個別に2カ国間の貿易交渉を始める見通しである。
交渉にはロス次期商務長官や国家通商会議のトップ・ナバロ、通商代表部・ライトハイザー次期代表があたるとみられる。
また、トランプ氏は経済界のトップを集めた会合で日本を名指しで批判した。中国との貿易について「公正ではなく自由貿易とは言えない」と批判。海外に移転した企業からの輸入は「国境税」を課す考えを改めて示した。
ベトナムを訪問している日本商工会議所・三村会頭が、ベトナム・フック首相と会談し、米国・トランプ大統領が離脱するとしたTPPの実現に向けて連携を呼びかけた。三村は「これからの情勢で米国が保護主義から自由貿易主義に代わる可能性はなくはない」とコメントした。
ついにトランプ氏は大統領令に署名をし、更に日本と中国を名指しで批判し、国境税についても言及した。
日本政府は、この事態にどう対処するのだろうか。
トランプ氏の動きは早く、2か国間の貿易交渉を急ぐと思われる。
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