【時流】
反グローバリズムの動きは続く。止める手立ては?(1月1日)
反グローバリズムの波が世界でも勢いを増している。
これまで、グローバリズムが世界の理想を追求し、形成してきたが、その反動がここにきて厳しいものになってきた。
一番の原因は、欧州における難民問題にある。
中東や北アフリカから欧州に向けて、何百万人という人々が命からがら欧州に流入を始めていることが、大きな端緒となっている。
そこに従来から問題になっている移民問題が重なって、若年を中心とする失業問題をより複雑にしている。
更にイスラム過激思想に基づくテロの増加が拍車をかけている。
昨年の英国が、EUから離脱を決めたのも移民問題が大きいとされている。
今年は英国どころか、フランスの極右政党・国民戦線やドイツのAfD(ドイツのための選択肢)が躍進を続けている。
その上、米国でも「イスラム教徒は入国させない」と強硬な意見を持つトランプ氏が次期大統領に当選した。
トランプ氏は、メキシコとの国境にも壁を作ると公約する等、反グローバルな考えを前面に出している。
様々な問題が表面化をしているので、今年は「反グローバル化」の動きはとどまるところを知らない勢いで、広がって行くことになると覚悟をせざるを得ない。
しかし、その流れを止めなければ、世界に大きな衝突が起きることになる。
先ずは、シリアをはじめとする紛争を抑えることから始めるしかない。トランプ氏がプーチン氏の能力を認めるポイントはここにもあるのかも知れない。
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