【時流】
ファーウェイ経営幹部逮捕・その背後には情報戦を巡る戦いが(12月10日)
中国の通信機器大手・ファーウェイの孟晩舟CFOが米国の要請によってカナダの空港で逮捕され、カナダの検察当局は制裁下のイランとの取引を巡る詐欺の疑いがあると主張している。
ホワイトハウス・クドロー国家経済会議委員長はFOXニュースで「ファーウェイがイランへの制裁に違反していたのは証拠から明らか」と述べた。
中国外務省は北京駐在の米国大使を呼び強く抗議し、「逮捕状を撤回するよう強く促す」としている。
孟容疑者が最高責任者を務めるファーウェイは、スマートフォン製造大手でスマホ出荷台数は世界2位、1年間の売り上げは10兆円の規模である。
ハイテク分野で世界トップを目指す中国の産業政策「中国製造2025」で、ファーウェイは「中国の重点とする『5G』分野の中心担うとみられている。
これに対し、トランプ政権は『ハイテク分野の覇権』を奪おうとしていると警戒を強めている。
今回の逮捕の米国の狙いについては、孟容疑者が逮捕されたその日はアルゼンチンで米中首脳会談が行われた日であった事で、はっきりしてきた。
カナダでは孟容疑者の勾留を続けるか審問が再開し、その後、身柄を米国に引き渡すか審問が行われる。
米国メディアは身柄の引き渡しの手続きは数週間から数カ月かかると報じている。司法の判断に注目が集まっている。
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