【時流】
米朝首脳・駆け引きが激しくなる(5月25日)
トランプ米大統領が、突然北朝鮮との首脳会談の中止を申し入れた少し後に、北朝鮮・キムケグァン第1外務次官は談話を発表し「朝鮮半島のみならず世界の平和と安定を望む人類の念願に符合しない決定」と非難する声明を出した。
声明では、米朝首脳会談の必要性を強調し「トランプ大統領が過去のどの大統領もできなかった英断を下し首脳会談のために努力してきたことを高く評価してきた。一方的な会談中止の発表は思いがけないことで非常に遺憾。」としている。
「米国側に時間と機会を与え、いついかなる方法でも向き合って問題解決する用意がある」と強調し、米朝首脳会談実現に向け再考するよう求めた。
トランプ大統領が、中止を申し入れた理由については、北朝鮮が先週突然、南北閣僚級会談を一方的にキャンセルしたり、北朝鮮北部の豊渓里(プンゲリ)核実験場の廃棄行動に、検証に当れる専門家の立会いを拒否したこと等が考えられる。
その僅か数時間前に、北朝鮮は北東部プンゲリにある核実験場を閉鎖するための作業を行い、その様子を米国、中国、韓国など5か国のメディアに公開した。
取材を終えた報道関係者は列車で10時間以上かけ東部ウォンサンに戻り映像を公開した。
取材にあたった米国の記者は「爆破を見せられた以外核実験場が閉鎖されたのか情報は得られなかった。核実験場がどうなっているのか詳しいことはわからなかった。」と話している。
トランプ大統領と金正恩委員長の駆け引きは、ますます激しくなりそうである。
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