【時流】
北朝鮮めぐり米韓首脳“圧力強化”確認もなお、温度差が大きい(11月8日)
米国・トランプ大統領は昨日、韓国・ムンジェイン大統領と会談し、北朝鮮に対し、圧力をかける方針を確認した。
今日、韓国の国会で演説し、国際社会に北朝鮮への圧力を最大限に掲げるようにしている。
北朝鮮包囲網を築くことができるのか?会談の冒頭で、北朝鮮に対し、すべての選択肢がテーブルの上にあるというトランプ大統領は、北朝鮮に対して、軍事的にさらに圧力を強めている。
米軍空母3隻が西太平洋地域で合同演習実施の計画が明らかになった。
これに対し、北朝鮮が反発。朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は朝鮮半島の緊張緩和や地域の平和と安全を望むわが民族と国際社会に対する悪辣な挑戦だと非難した。
さらに北朝鮮の核実験場で不穏な動きが。これまで実験に使われたことがない坑道で車両の動きなど活発な活動が確認されたという。
北朝鮮に対し、強硬な姿勢に傾くトランプ大統領と融和的な姿勢を示すムン大統領も指摘される中、行われた会談では、両首脳は北朝鮮へ圧力強化の方針確認したが会談後の記者会見では温度差も見られた。
トランプ大統領は今日午前、韓国の国会で演説し、北朝鮮への圧力を最大限まで高めるよう国際社会に呼びかけることにしている。
圧力強化には一致したものの、ムン大統領としては万一戦争になれば韓国に甚大な影響も与えかねられず、ムン大統領としては平和的な解決を念押し。韓国では軍事的な挑発も排除しないトランプ大統領の方が北朝鮮以上に緊張を高めているとして反発もある。
トランプ大統領が韓国の国会の演説で北朝鮮に対し、再び強いメッセージを送ることも予想され、ムン大統領を悩ます可能性もある。
今日トランプ大統領は午後から中国を訪問する。トランプ大統領としては北朝鮮を交渉のテーブルに引き出すため、中国に圧力強化をさせたい考え。昨日の記者会見でトランプ大統領は中国とロシアを名指しに協力を訴える。
トランプ大統領は表向きは中国の習国家主席が圧力強化に協力していると評価をしている。しかし、ほめ殺しで協力を引き出し、中国が協力するなら貿易赤字も多めに見るとしており、トランプ大統領の交渉術が試されそう。
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