【時流】
北朝鮮・米国に対しさらなる軍事挑発辞さない構え(9月11日)
北朝鮮は国連の制裁決議で新たな採択を目指す米国に対する声明を発表した。
声明では「制裁決議を仕立てた場合、それにふさわしい代価を支払わせる」として更なる軍事挑発を辞さない構えを示してトランプ政権を強くけん制した。
国連の安全保障理事会では、3日の北朝鮮による6回目の核実験を受け、米国が石油禁輸を含む制裁決議の草案を示し、11日中の採決を目指している。
これについて北朝鮮外務省は今日未明、国営メディアを通じて声明を発表し、制裁決議を仕立て上げた場合、それにふさわしい代価を支払わせる”と強く反発。“いかなる最後の手段も辞さない準備ができており、我々の次の措置は米国をこれまでになく困惑させるだろう。世界は我々が強力な措置を連続的にとり、いかに米国を罰するかを目にすることになる”として、新たな軍事挑発の可能性を示唆し、トランプ政権を強く牽制した。
北朝鮮は一昨日、建国記念日を迎え、懸念されていた弾道ミサイル発射などはこれまでのところ確認されていないが、安保理での新たな制裁決議を目指す米国の動きを口実にしたさらなる軍事挑発に各国の警戒が強まっている。
安保理では11日中の採決にこだわる米国と、強力な制裁に慎重な中国やロシアとの間で今も水面下でぎりぎりの交渉が続いている。
安保理議長・エチオピア国連代表部によると現時点では採決の日程は決まっていない。国連の外交筋からは「ボールは主に中国にある。中国の対応次第だ」として米国や日本が目指す強力な追加制裁の決議が11日中に採決にかけられるかは中国の出方次第だとみられる。
戻る