【時流】
米国の北朝鮮に対する追加制裁草案(9月7日)
北朝鮮が今月3日に6回目の核実験を強行したことを受けて米国は国連安保理で追加制裁を科す新決議の採択を目指していて6日、決議草案を安保理のメンバーに示した。
NHKの報道によると、決議の草案では、追加制裁について北朝鮮への石油、天然ガスなど輸出を全面的に禁止となっている。
金正恩朝鮮同労働委員長の海外資産を凍結、渡航も禁止としている。また、各国が北朝鮮労働者の雇用、北朝鮮企業との合弁事業も原則禁止としている。
この草案について日本の国連外交筋は、“これまでにない極めて強力なもの”と評価している。米国・ヘイリー国連大使は“事態は急を要する”として11日に決議案の採択を目指す意向を示している。
しかし、追加制裁に慎重な中国、ロシアが石油の輸出制限、キム委員長への制裁に容易に応じるとは考えにくく、米国の思惑どおり採決に持ち込めるか予断を許さない情勢。米国・トランプ大統領と中国・習近平国家主席は6日、約45分にわたって電話会談を行った。トランプ大統領は“朝鮮半島の非核化に向け、連携強化を確認した”として「電話会談は非常に率直で、力強いものだった」と述べた。
一方、中国国営・新華社通信によると、習主席は“朝鮮半島の核問題は結局、対話と交渉、総合的な施策によって長期的な解決の道を求めなければいけない”などと述べ、軍事行動を排除しない姿勢を打ち出すトランプ政権をけん制した。
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