【時流】
バノン首席戦略官・解任される(8月19日)
米国ホワイトハウスは一時トランプ大統領の最側近とも言われ、政権内で強い影響力を発揮してきたバノン首席戦略官をトランプ大統領が解任したと明らかにした。
白人至上主義的な論調が目立つ保守系ニュースサイト「ブライトバート」の会長だったバノン氏は、大統領選挙でトランプ陣営の選挙対策本部の責任者を務め、選挙戦を勝利に導いた。
保護主義的な貿易政策や強硬な不法移民対策の推進者として知られ、政権発足後に中東など7か国の人の入国を禁じる大統領令を主導するなど“大統領の最側近”“影の大統領”とも言われてきた。
しかし保守強硬路線とは一線を画すトランプ大統領の娘婿・クシュナー上級顧問や、安全保障担当のマクマスター補佐官らと対立していると報じられ、白人至上主義などを掲げるグループとこれに抗議するグループが衝突した事件をめぐっては白人至上主義的な立場をとるバノン首席戦略官の更迭を求める声が高まっていた。
ホワイトハウスでは先月もスパイサー報道官とプリーバス大統領首席補佐官、それに広報責任者のスカラムッチが政権を去るなど混乱に歯止めがかからない状態が続いている。
トランプ大統領としてはバノン首席戦略官解任で政権内部の混乱を解消したい狙いがあるとみられているが、支持率や今後の政権運営にどのような影響を及ぼすのか注目される。
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