【隅田川シーズンズ】
この季節の清涼感を求めて「水元公園」へ(その211)
流石に、6月後半になると、一部の花には疲れが見え始めてきたが、それでもまだ花盛りであった。 特に菖蒲の花園は、広く、3か所ほどに分散されていた。 眺めの中には、いつも湖と青い橋が見えた。 多くの人々が、楽し気に語らいながら、そぞろ歩きをしていた。 湖の向こう側には、三郷公園がすぐそこに見え、たまにそこから声が飛んでも来た。 水面に竿を垂らした釣り人が、ただ黙って、その先の動きに集中していた。 重い空の下で、孤独にひたすら竿の動きに集中している人々もいれば、やたらしゃべりに夢中になっている釣り人もいた。 それにしても女性一人で釣りをしている場面には、遭遇しないことにその時やっと気が付いた。 赤黄色の山百合が数本咲いていた。 湖面は唯、静かで、だれも話をしない。 水元公園は、東京都の都営公園の中で最も広い面積を誇っているが、歩いて移動すると、残念ながらその100分の1程度しかカバーできない。 以前は、野鳥のいる場所やこんもりした森林の中を自転車で走りぬいたものだったが、その日は、紫陽花と菖蒲の花畑を中心に、散策を続けた。 鬱陶しい季節の真っただ中で、その季節がくれた美しい花々を堪能していると、心が晴れていくのを感じていた。 その日は、水元公園の水溜まりを経て、再び京成金町まで戻って、そのまま自宅へと帰宅した。 雨にもたたられず、長そでのシャツ一枚で丁度良い気候であった。 戻る |