12月24日、その日はクリスマスイブだった。 朝、9時10分ごろの総武緩行線に乗って、「亀戸駅」で東武曳舟線に乗り換えた。 初めて乗車した、2両編成のその電車は、ワンマン電車で約10分間隔で、運行されていた。 一駅乗って、次の「亀戸水神」駅で降りたが、予想に反して曳舟駅まで、3駅しかないその路線は、複線であった。 少し歩くと、「亀戸中央公園」に着いた。その公園はABCの3区画に分かれていた。 最初に、A区画を歩くと、時計台があるだけで、殺風景な様子であった。 それでも、お目当てのサザンカの木が、数本あった。 少し、不安になったが、道路を隔てたB区画に入ると、枯れ枝の中に赤や白のサザンカの花を付けた木々が目に入ってきた。 その根元付近には、花びらが綺麗に散っていた。 水は枯れていたが、水路が良く整理された瀟洒な公園だと感じた。 隣には「旧中川」の川の流れが、ほど良い川幅で続いていた。 もう一度、B区画の公園内に戻ってみると、総武線の向こうに、こんもりとした「サザンカ」が群生している様子が開間に見えた。 C区画と思われる辺りに足を運ぶと、赤と白のサザンカの花が、見事に咲き誇っていた。 雀が大挙して時々、その周りを舞っていた。サザンカの花の先に「東京スカイツリー」の塔が、大きく見えた。 野球場やテニスコートがある、その周りにも時折、サザンカの花が咲いていた。 頭の中では、「サザンカ、サザンカ、咲いた道。焚火だ。焚火だ。落ち葉だき。・・・」と唱歌が流れていた。 その花は、冬の寒いときに咲き、剥き出しとなっている手が寒く感じ、確かに落ち葉炊きが欲しい心情であった。