7月16日、その日は金曜日だった。19時頃帰宅すると、西の空は真っ赤に染まっていた。闇が迫りややどす黒い夕焼け空であった。その分、色が濃く非日常的な雰囲気を感じた。早速カメラを持ち出し、東京スカイツリーを中心に東京の街を暫く撮影した。
7月11日、あっという間に真夏の季節に入った。
午後4時頃から、空はにわかに暗くなり、いくつもの巨大な稲妻が走った。
午後6時半頃になると、南の方角に巨大な「レインボーブリッジ」が浮かび上がり、一度消えては、また浮かび上がってきた。
綺麗だと思った。
感激の余熱で、その日の夕空を見渡すと、何とも言えない光や雲の芸術が大空一杯に描かれていた。
木更津方向には、火の玉が上り、赤く燃えていた。
真夏の夕空には、ドラマが見える。
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7月11日、その日の朝8時6分の総武緩行線に乗って、市川駅から千駄ヶ谷駅まで行った。
新宿御苑に入ったのは、8時45分頃だった。
中に入ると、人影がまばらに 見えた。子供広場では既に数組の親子が遊んでいた。
日本庭園の方に向かうと、しっとりとした緑の木々が池の水に映っていた。樹齢数百年と思しき大木が見事な姿を見せていた。朝の静けさの中で、その風景は和風独特の美しさを感じさせた。
少し、歩いてみると、緑の草原の中で、家族連れが子供たちと歓声を上げて戯れていた。
その広い空間の向こうには、秋になると綺麗に紅葉するプラタナスの並木が見えた。
綺麗な花はないかと探していると、薔薇の庭園に見事な花の集団が見えてきた。
緑も良いが、赤、白、黄色に色づいた華麗な花に出っくわすと、「おっ」と思うほどのインパクトを感じた。
この季節、あまり綺麗な花にはお目にかかれない。夏と言えば「ひまわり」を連想するが、今は秋の前の空白のシーズンでもある。
幸いにも時折太陽が顔を出す中、暫く歩きながら、撮影をし、その後千駄ヶ谷門から外に出た。時計を見るとまだ10時を少し過ぎた頃であった。
その日は、駅を素通りし、そのまま国立競技場に向かった。
ところが、普段であれば、競技場に向かう道であるはずの道路がバリケードで封鎖されていた。
仕方なく、大きく迂回し神宮球場の方から、競技場の様子を探ってみた。
東京オリンピックが無観客で、行われることになり、「TOKYO 2020」という赤字の大きな看板だけが競技場の外から目立ち、周りには運営関係者が集団で動き回っている姿が目に入ってきた。
暫く、その様子を取材し、大回りして信濃町駅から総武緩行線に乗り、市川駅まで帰宅した。
駅に着き時計を見ると正午ごろであった。着ていたTシャツに汗がべっとりと滲んでいた。
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