白金台の「自然教育園」に見る都心の秋(その180)
11月25日、その日の午前8時半頃、JR総武緩行線に乗り、浅草橋駅で都営浅草線に乗り換え、白金台の国立科学博物館付属の「自然教育園」に行った。...
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11月25日、その日の午前8時半頃、JR総武緩行線に乗り、浅草橋駅で都営浅草線に乗り換え、白金台の国立科学博物館付属の「自然教育園」に行った。
穏やかな小春日和に恵まれて、その上、空は真っ青に晴れて、過ごしやすい日であった。
都営三田線の白金台の駅から5分も歩くと、入り口が見えてきた。
園内に入ると、鬱蒼とした森が続き、鳥のさえずりがうるさい程聞こえてきた。
都会のど真ん中に、これだけの自然がどうして残っているのか、不思議な感覚を覚える程であった。
もみじの赤くなった紅葉を楽しみにしていたが、まだ緑色した状態のものも多かった。
こぼれ日が、道の枯葉を照らし、秋の景色を色づかせていた。
それでも、瓢箪池辺りに行くと、赤く色づいた紅葉を見つけることができた。
池には青い空が、映り、枯れた葉っぱは、秋の深い色を表現していた。
木の橋を渡ると、白い大きなススキが、目の前に迫ってきた。
樹齢が長い、太い巨木が何本も目に入ってきた。
時折、真っ赤に染まった紅葉に出っくわし、その都度、スマホで撮影した。
歩きながら、お喋りしている女性たちも数組すれ違った。
皆、秋の散策を楽しんでいる様だった。
園内を一周して、瓢箪池に戻ると、ベンチに座っている人々や絵を描いている人々が数人いた。
秋の雰囲気を体に一杯感じている様だった。
秋の切なげな様相と、池の水、そして青い空が何とも言えない景色を作っているように感じた。
もう一度、木々の間から季節を感じ、小鳥たちのさえずりを聞きながら、出口の方へと歩いた。
園を出ると、今度は「庭園美術館」の前を通って、JR目黒駅まで歩き、品川駅から総武快速線で市川駅まで帰った。
電車の連絡が上手く行き、12時には、自宅に着くことができた。
秋を一杯吸い込んだ、半日だった。
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秋深く、錦秋の「高尾山」に集う(その179)
11月18日、その日午前7時14分に、JR市川駅から総武緩行線に乗り、「高尾山口」駅へと向かった。...
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11月18日、その日午前7時14分に、JR市川駅から総武緩行線に乗り、「高尾山口」駅へと向かった。
途中、JR中央線から京王電鉄に乗り換え、更に高尾登山鉄道のケーブルカーに乗った。
高尾駅や高尾山口駅では、大勢の人々がリックを背負い、急いで高尾山に向かっている様子であった。
なるほど、秋本番の高尾山を楽しもうとする多くの人々が、群れを成しているようであった。
ケーブルカーに乗車するにも、窓口で切符を購入してから、列に並ぶ等、スイカが使えず、昔ながらの厚紙による切符システムであった。
京王線の電車が、その駅に着くと、あっという間に、その列が膨らんだ。
ケーブルカーの改札口では、電光掲示板で「7分間隔で運転しています」という表示がくるくる回っていた。
いよいよ改札する番が回ってくると、1台のケーブルカーに100人ぐらいの人々が乗り込む姿が目に入ってきた。
「結構多くの人が乗れるのだな」と驚いた。乗車できる順番になり、次のケーブルカーを待っていると、外国人の観光客が多いのに改めて驚いた。
運良く、ケーブルカーの先頭の場所が取れたので、そのままずっとスマホ動画を撮り続けることにした。
左右に紅葉した景色を見ながら、ケーブルカーはどんどん登ってゆき、トンネルを過ぎて、反対側からやってくる電車と見事にすれ違い、突然登り勾配がきつくなった。
その瞬間、少しよろけたが、左手で前にあった鉄の手すりを掴み、何とか態勢を維持することができた。
更に勾配がきつくなり、隣に座っている運転手が、「日本一勾配が急のケーブルカーです」と車内にアナウンスした。
やがて、高尾山駅に到着し、展望台を目指し、歩き始めると、頬に雨の水滴が落ちてきた。
早速、コートの帽子を被り、展望台に着く頃には、空は少し明るくなり、空からの水滴も止まっていた。
緑と紅の山から、東京の中心部の白い街並みが箱庭のように見え、子供たちの歓声が聞こえていた。空には重い灰色の雲が立ち込めていた。
赤く紅葉した風景を探し、少し歩きまわると、ところどころにその美しさに出っくわすことができた。
団体として群れなす多くの登山客が、まだ9時頃の時間に、ひっきりなしに押し寄せていた。
中には、数人のグループで、楽しく語らいながら、その景色を堪能していた。
東京から1時間ほどで、この季節を楽しめる高尾山には、こんなにも多くの人が早朝から、押し寄せるものだと心中感心した。
その日は、山頂まで登らず、帰路はリフトに乗った。
そこでも、スマホ動画で、その様子を撮り続けたが、4分43秒で、バッテリー切れとなり画面が消えてしまった。
急遽、予備のスマホを手に取って、その続きを何とか撮り続けた。
高尾山口に降りると、そこは、更に登山客で溢れかえっていた。
11月中旬の、日曜日、天気予報では「晴れ」のマークがついていた、この日、これほど多くの人々が、この山に集まってきたのかと、内心驚いていた。
その日は、電車のタイミングに恵まれ、12時少し前には、JR市川駅に帰って来れた。
深まってゆく秋の景色をそれなりに楽しみ、味わい、東京の利便性に感謝をした。
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赤く染まる紅葉、そして群がる錦鯉・・・成田山公園へ行く(その178)
11月11日、その日の朝8時29分、総武快速線に乗って、市川駅を出発し、成田駅に向かった。...
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11月11日、その日の朝8時29分、総武快速線に乗って、市川駅を出発し、成田駅に向かった。
晴れてはいたが、青い空にはうろこ雲が一面に浮かんでいた。
約1時間経つと、成田駅に到着し、成田山への参道を歩いた。
11月にしては、暖かい陽気であった。
山門をくぐると、「成田山開基1080年祭り」と書かれた本堂が、目の前に迫った。
そこから、右に曲がり、成田山公園へと向かうと、紅い紅葉の姿が見えてきた。
まだ「赤く燃える」というところまでは、いかないがぼちぼち色づいてきたかなという状態であった。
秋の紅葉の赤色ほど、鮮やかな景色があるだろうかと、思いながら、大きな池へと下って行った。
その池には、大きな鯉が悠々と泳ぎ、緋鯉がその美しい体をくゆらせながら、時折水しぶきを上げて回遊していた。
周辺には、既に赤くなった紅葉が、その池に覆いかぶさるように、秋の景色を形づくっていた。
例年より暖かい、今年の秋は、この辺りの紅葉の季節が来るのを遅らせていると感じた。
スマホカメラでは、紅葉している場面を中心に撮っているので、それなりの絵には撮れているが、紅葉の本番は少し早いと言えた。
それにしても、大きな池の周りでは、紅葉と枯れ葉が深まる秋の静けさを伝え、池のさざ波はその姿を優雅に映し出していた。
池の周りを一周すると、琴、三味線の音が聞こえてきた。この風景には、やはり和風の音が欠かせないと思った。
段々と人が増え、道ですれ違う人々も、楽しく会話をしながら歩いていた。
この季節は、特に日本の風景の一番良い処が出ているような気がし、来る厳しい冬に備える心情とマッチしているように思えた。
途中、松尾芭蕉の句の碑が立っているのに気が付き、その時代とのシナジーを味わった。
帰り道は、ウナギのかば焼きの匂いを嗅ぎつつ、参道を歩き、JR成田駅に向かった。
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