皇居前長蛇の列を横にみて、晩秋が残る北の丸公園へ(その184)
12月23日、その日9時半頃、総武快速線で東京駅地下ホームまで行った。...
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12月23日、その日9時半頃、総武快速線で東京駅地下ホームまで行った。
地下の行幸通りを歩いていると、突如長蛇の列が現れ、それが天皇誕生日の一般参賀の行列であることに気が付いた。
地上に上がると、その列が更に群衆の山と化していた。あっけにとられている顔に、ポツンポツンと雨粒があたった。
二重橋から右に折れて、北の丸公園へと足を伸ばした。
堀端には白鳥とカルガモが遊び、寒さもさほど感じない、この季節としては暖かい日和であった。
道かう人の多くは、ランニングをしており、それが皇居の景色となんとなく調和がとれていた。
ほどなく歩くと、北の丸公園に出た。入り口を入ると東京国立近代美術館の横の道に出た。
その細い道を進んでいくと、まだまだ晩秋が残っていた。
道には、無数の落ち葉が広がり、木々には見ごろの紅葉が色づいていた。
木立の中からは、鳥たちのさえずりが聞こえてきて、素晴らしい秋がそこにはあった。
更に歩いてゆくと、小川が流れ、小さな滝もあった。
ひたすら、動画を撮っていると、お堀の際に出た。
何か、新しい世界を発見したような気がして、心が躍動している自分に気が付いた。
「うーん、凄いな」と心の中で呟き、もう一度秋に出会えた喜びが湧いていた。
更に歩いてゆくと、武道館に出た。
そこから、靖国神社の横を通り、富士見町を抜け、東京大神宮からJR飯田橋駅西口に辿り着いた。
丁度、来た総武緩行線に乗り、その日は市川駅までの帰路に就いた。
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初冬の清澄庭園に開園時間と同時に入った(その183)
12月16日、今年もあと半月を残すだけとなった。...
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12月16日、今年もあと半月を残すだけとなった。
その日、午前8時半頃、市川駅から総武快速線に乗り、錦糸町駅で地下鉄半蔵門線に乗り換え、清澄平河駅で下車した。
案内板に従って歩くと、数分で「清澄庭園」に着いた。
門の案内には、「開園時間:午前9時」と書いてあった。
手元の時計を見ると、3分早かった。
かじかんだ手でスマホを掲げ、動画でその開門を撮ることにした。
9時ちょうどに係りの女性によって、その門は開かれ、中に入ることができた。
中へ入ると、既にボランティアと思われる人々が、既に動いていた。
小鳥たちのさえずりに導かれ、庭園内に入ると、自然豊かな世界で、松に囲まれた池の周りには、大きな石で作られた置物や橋が連なっていた。
池の中には、カルガモなどの鳥たちが、戯れていた。人の気配を感じたのか、「バサバサ」という大きな音を立てて、飛び立った。
財閥の主が丹精を込めた庭園らしく、その優雅な佇まいは、どこから見ても贅を尽くした印象であった。
特に、この庭園の特徴は、大きな石のあしらい方に特徴があると感じた。
大きな石と池、そして鳥、それを囲むように松やもみじの配置が、実に細やかにできていた。
今の時代にも、それが延々と続き、多くの人々が、朝早くから梯子や道具を持って、手入れの準備を始めていた。
一見して、ボランティアも結構いるように見えた。
良く手入れがされた、小綺麗な植木に、かなりの人手がかかっていることを覗わせた。
ふと目をやると、季節外れのつつじの花が数輪咲き、今年の異常気象の一端を感じさせた。
奥まった「自由の広場」付近では、まだ残ったもみじの紅葉が赤く染まっていた。
ふと目をやると、隣の「清澄公園」の赤いもみじの一帯が見えたので、後で行ってみることにした。
晩秋から、初冬に季節は、大股で進んでいるが、まだ秋の気配が、そこかしこに残っているように感じられた。
出口をでて、隣の「清澄公園」に入ると、若い男性が数人戯れていた。
隣の庭園から、見ることができた赤いもみじを求めて歩くと、一体にそれが広がり、まだ晩秋の残り香が感じられた。
ここでも、動画を撮っていたが、突如、スマホがフリーズしてしまった。
このスマホで初めての経験だったので、ぎょっとしてしまった。
同じことが、2度起きて、真っ暗な画面になったので、その日は、そのまま帰宅することにした。
途中、「深川江戸資料館」に寄ってから、半蔵門線の清澄平河駅に向かった。
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終わり行く秋を懐かしみ「六義園」の趣を求めた(その182)
12月9日、その日の午前8時45分頃、JR総武緩行線に乗り、秋葉原で山の手線に乗り換え、「駒込」駅で降りた。...
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12月9日、その日の午前8時45分頃、JR総武緩行線に乗り、秋葉原で山の手線に乗り換え、「駒込」駅で降りた。時計を見ると、9時を回った頃であった。
その朝は、少し冷え込み、ジーパンの下には、タイツを着込んでいた。
薄日がさしていたが、快晴というわけではなかった。
駅で降りて、国道を渡ると、「六義園」の入り口に着いた。ほんの2~3分の距離であった。
中に入ると、すぐに紅葉の世界に入った。早速スマホを掲げ、歩きながら動画を撮り始めた。
辺りは一面に、紅葉と落ち葉の世界になっていた。
その時間でも、既に多くの人々が、その景色を堪能しながら、歩いていた。
小鳥達のさえずりが自然豊かなその森の中に響いていた。
歩いてゆくと、ところどころに灯篭があり、赤く染まった木々と黄色くなったその間に紫式部という名の紫の実が時折、目についた。
ところどころに、池や川があしらわれて、カルガモがそこに浮かんで、遊んでいる光景に出くわした。
石段を上がってゆくと、燃えるような「もみじ」が、色鮮やかに化粧をし、鑑賞する人々に、その美しさを披露していた。
行きかう人々も、スマホかカメラの中に、その情景をしっかり収め、「日本の秋」の凄さを記憶にとどめている様であった。
時折、夜のライトアップのための照明が、良く計算された位置に置かれ、夜の楽しみを想像させた。
数百年前の庭園作りが、現代にもマッチし続け、日本人の美意識を完成させた、その情景には、深く感動してしまった。
大泉水を見ながら、緑茶を口にすると、大きな池の風景も目の中に調和して入ってきた。
確かに、春の桜の頃も良いが、秋深いこの季節の日本庭園には、至宝の情景が宿しているように感じた。
紅く紅葉した木々の美しさを目の奥に留めながら、水と小鳥のさえずりを耳の中に残して、出口に向かった。
体の中には、秋の至宝のすべてを吸収し、自然の美しさを享受した満足感を体一杯に感じながら、JR駒込駅から帰路に就いた。
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