とにかく堀切菖蒲園の花は美しい(その208)
6月2日、その日の朝早くに起きて、京成市川真間の駅から、堀切菖蒲園駅に向かった。...
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6月2日、その日の朝早くに起きて、京成市川真間の駅から、堀切菖蒲園駅に向かった。
菖蒲園に着くと、まだ朝8時前というのに既に門が開けられていた。
園の中に入ると、紫基調の菖蒲の花が、一面に散らばっていた。
この季節には、菖蒲の花のこの美しさが、ぴったりであった。
その日も空は、厚い雲に覆われて、梅雨時の鬱陶しい様子であった。
水が張られた、その中に、なんとも鮮やかな紫や白、それが混じった花菖蒲が、凛として咲き誇っていた。
心が洗われて、はっとする優雅さであった。
それほど、広くない菖蒲園ではあったが、玉の違いがはっきりして、品質本位の花の園であった。
どの花を見ても、すっきりした感覚を呼び起こす、優れものであった。
その菖蒲の世話をしてる人々も、皆さん丁寧に手入れをしている様子であった。
「相当、しっかり手入れをしているな・・・」と心の中で感謝をし、その成果物の艶やかさを鑑賞させて貰った。
なぜか、気分がすっきりして、すがすがしい気分になった。
早朝であったので、人は少ないし、花も生き生きしていた。
花の鑑賞には、早朝が適しているのではないかと内心思った。
それにしても、この江戸前の日本的美しさは、ここでしかお目にかかれないと、その贅沢さに満足した。
相変わらず、空は重い灰色であったが、麻の長そでシャツ1枚で、暑くも寒くもない気候であった。
その日は、そこから都心へと向かった。
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朝起きして再び薔薇の園へ(その207)
5月26日、その日は早起きして、7時半頃のJR総武快速線に乗り、船橋駅で京成線に乗り換えて谷津駅に向かった。...
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5月26日、その日は早起きして、7時半頃のJR総武快速線に乗り、船橋駅で京成線に乗り換えて谷津駅に向かった。
駅から暫らく歩くと、「読売巨人軍発祥の地」と銘する看板の奥に、谷津バラ園が見えてきた。
8時に開園になったばかりのバラ園に入ると、甘い花の香りがしてきた。
朝早くなので、園内はまだ人影はまばらであった。
早速、ビデオカメラを用意して、歩きながら薔薇の園を歩いてみた。
先週行った「京成バラ園」よりも一回り小柄で、バラの花の数も少ないように思えたが、豪華なバラの花の園に変わりはないようだった。
何よりも、朝早く来園したおかげで、人影がほとんどないことがうれしかった。
暫らく園内を歩くと、「バラの大アーチ」に陣取り、三脚を立てて、じっくりバラの花を撮影した。
赤白ローズ、などの色彩麗しい花々が、園内に散らばっていて、カメラのファインダーから見るその対象は飽きることが無かった。
後ろを通りかかる子供の声も、その園に融合して、麗しい景色に溶け込んでしまっていた。
アーチの中のベンチに腰を掛けて、ゆっくり見渡すと、更にカメラに収めたい衝動に駆られてきて、再びカメラを回し始めた。
その日は、朝からじりじりと太陽が直撃してきた。
1時間ほどすると、人の数も増えてきて、カメラの中にも、その姿が映る様になってきた。
それにしても、早朝の薔薇園は、動画を撮るものには、最適であった。
園のデザインは良くできていて、色のバランスなど絶品であった。
時計を見ると、10時に近くなってきたので、その日は、その園を後にすることにした。
Tシャツには、汗が滲み、顔にも汗が浮かんでいた。
カンカン照りというのはこんなもんだろうかと思い、5月末にしては、暑すぎる「バラの園」を後にした。
帰り道に、すれ違った、100人以上の団体客が、入園したら、一気に人の方が多い状態になるのではないかと、心配しながら、駅へと急いだ。
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薔薇咲き誇る(その206)
5月19日、その日の朝9時ごろ、市川駅からJR総武線に乗って、西船橋駅で、東葉高速線に乗り換え、八千代緑が丘駅まで行った。...
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5月19日、その日の朝9時ごろ、市川駅からJR総武線に乗って、西船橋駅で、東葉高速線に乗り換え、八千代緑が丘駅まで行った。
空はどんよりしていたが、薄日がさしており、カジュアルなシャツを羽織って丁度良い気候であった。
駅から15分ほど歩くと、「京成バラ園」に着いた。
入り口がかなり混雑しており、満開の薔薇の園への期待が膨らんでいた。
中に入ると、甘いバラの香りが漂い、色とりどりの大輪の薔薇が目の前に展開された。
その園の中は、まさに「満開」の薔薇で埋め尽くされていた。
先ずは、ビデオカメラを回しながら、園内の目立つ薔薇を探して、歩き始めた。
それにしても凄い人出だった。できるだけカメラに人が映らないようにしたが、それでも映像の中に多くの人が写ってしまった。
薔薇とヨーロッパの王家の関係は深く、名前からもその由来が容易に感じとれる。
しかも大輪の派手な薔薇の花は、王朝文化の頂点にある時代の遺産であることが分かる。
その園では、新種の花も育てていて、専門家が、来園者を連れて、園内の薔薇の案内や蘊蓄を傾けてくれる。
その日は、男女二人が、掛け合いでコーディネーターを務め、その説明の声が時折、カメラの中にも入ってきた。
二人連れの中年女性は、「薔薇学」に精通していると見えて、薔薇の名前やその由緒等を盛んに会話していた。
なるほどと、ある時は耳を傾け、その知識を楽しんだ。
それにしても凄い人出だ。もう少し早く来て撮影すれば、これほどの人込みの中を歩かなくても済み、しかも早朝の新鮮な映像も撮れたかもしれないと思った。
手にカメラを持ち、しばらく園を巡ると、眺めの良い定位置から撮れる場所をやっと見つけた。
三脚を立てて、じっくりと「薔薇の鑑賞」を行った。
後ろを通る人々は異口同音に、「綺麗」と嘆息を漏らした。
中には、その美しさと、伴にスマホの写真の中に自分の姿を残そうと、様々な挑戦をしている声が聞こえてきた。
夢中になっている内に、空からポツポツと雨の雫が降り始めてきた。
まずいと思い、その日は、三脚をたたみ、帰路に就くことにした。
幸運にも、本格的な雨にもたたられず、時折、頭に雨粒があたる程の状態で、「八千代緑が丘」の駅までたどり着いた。
頭の中には、妖麗な薔薇の花々の残像とその香りがくっきりと残っていた。
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