【あの一言】
櫻庭薫の発言まとめ
<FT Today>FOUCUS:欧州発電・風力低下でガス高騰 地表の温度が上がることが風速の低下と関係しているとみられ、風力発電の減少につながっている。そうなるとガスや石炭、国によっては原子力で補うことになるので、その結果ウランを含むこれらの電源価格が上昇し、電力の小売り価格も上がりやすくなっている。FTによると今年のヨーロッパはほとんどの地域で、風速が例年より弱く推移しており、風力発電の設置が多い、ドイツ北部や英国東の北海洋上での発電量が弱い状態に置かれている。風速低下が一時的な現象なのかどうかが問題で、これが恒常的に続くと脱炭素計画の実現が危ぶまれることになる。英国では2020年、風力が4分の1近くを占めていたが、これは原子力、天然ガスの次いで多いものだった。石炭は3年後の全廃に向けて2%程度まで落ち込んでいたが、今年のシェアが上がるのは確実。一方で風力発電は10%程度にとどまる日や、ゼロに近い日もある。2035年までに発電分野でカーボンニュートラルを達成するという英国の目標は達成できないのではないかと懸念する声が早くも出ている。
2021/10/15 BSテレ東[日経モーニングプラスFT]
北極圏の化石燃料・EUが開発禁止 温暖化で北極圏の氷が溶け、開発がどんどん可能になっている。船が通れる期間も延びており、日本に貨物や資源を運ぶ代替航路としても注目を集めている。北極圏は岸田政権が力を入れる経済安保の重要テーマとしても取り上げるべき。北極圏がどれだけ有望かについては、米国の地質研究所が試算を出しており世界の未発見の石油13%、天然ガスについては30%もある。EUは世界的に北極圏での化石燃料の開発と購入をやめる法的な枠組みを提唱しているが、ロシアは既に天然ガスの生産を始め、EU向けにも輸出している。欧州は今年冬、ガス不足に陥る可能性が高いだけに北極圏開発停止というのはロシア産ガスの輸入を減らすことにもつながりかねない。
2021/10/12 BSテレ東[日経モーニングプラスFT]
|