（ドイツの）人々の間には冬を前にして、暖房さえままならない寒い冬になるのではないかという強い不安感がある。ここに物価高への強い不満が影響してきている。昔は数万人が集まった脱原発の集会には、今ではわずか数十人の高齢者しか集まらない状況。通りすがりにこの集会にブーイングする集団さえいる。今は少しでも多くのエネルギーを確保して物価高を何とかしてほしいという切実な思いが原発の稼働を求める声につながっている。脱原発を見直して運転を延長する可能性は小さくない。現在のショルツ政権は反原発を訴える緑の党が政権に参加している連立政権なので、仮に運転するにしても数か月間に留めるなど、あくまでも脱原発の旗を降ろさずに、幅広い理解を求めていく可能性がある。

2022/09/02　NHK総合・東京[国際報道２０２２]

ミャンマーはインド、東南アジアの国々に挟まれる位置にある。中国にとってインドはとかく対立することが多い。ＡＳＥＡＮの国・ベトナムと、フィリピンは南シナ海の領有権を争う緊張関係にある。ミャンマーは中国から見るとまっすぐインド洋に出ることができるルートにあたり、石油のパイプラインがある。中国は世界有数の石油の消費国、かつ世界有数の石油の輸入国。（ミャンマーを通れば）中東の石油を最短距離で陸路で中国に持ち込むことができる。エネルギーの安全保障の意味でも中国にとってミャンマーはすごく大事な国。軍事政権に欧米が制裁を科すっていうことになるとミャンマーの中国頼み、中国への傾斜が一気に進む可能性がある。

2021/02/02　NHK総合[ニュースウォッチ９]

英国は、習近平国家主席が公式訪問を行って総額７兆４０００億円の契約を行ったばかり。フランスは、来週、オランド大統領が中国を訪問し、原子力や航空機の分野で協力を探るとみられている。欧州の主要国は、あからさまにチャイナマネーを奪い合っているように見える。一方の中国にも、海外のインフラ事業に力を入れていきたいとの思惑があり、まさにウィンウィンの関係となっている。

2015/10/30　BS1[国際報道２０１５]

フランス政府はＥＵが求める財政赤字の削減目標を期限の来年末までには達成できないと明らかにした。ＥＵでは財政赤字をＧＤＰの３％未満に抑えることがユーロ圏加盟国の義務であるが、１８か国のうち８か国（アイルランド、ポルトガル、スペイン、フランス、イタリア、スロベニア、ギリシャ、キプロス）が基準に達していない。ドイツは強く赤字削減を求めている。

2014/10/02　ＢＳ１[国際報道２０１４]