【あの一言】
<NEWSドリル>「106万円の壁」撤廃へ・厚労省の狙いと問題点
経済評論家・加谷珪一 政府は公式にはそういうことは言っていないし、そういう議論を正式にしているわけではないが、政府に意見を言っている識者の方の中に社会保険は本来みんな入るべきものだから、これを整備すれば払えない会社、経営が難しくなった会社は優秀な会社に吸収されて経営体力が大きく強くなって賃金も上がっていくという、ある種の淘汰というか構造改革というか、そういう効果があると分かった上で裏ではそういうことを考えている識者もいるのではないか。
2024/11/19 テレビ朝日[大下容子ワイド!スクランブル]
作家エッセイスト・吉永みち子 中小企業の中の体力差というものがあるが、そういう中小を淘汰したいというような思いが政府にはあるのかもしれない。賃上げをするのに借り入れしてやっているところもあるという話も聞く。その上にさらにこれ(106万円の壁撤廃)がまた乗っかったら、ちょっと(経営を)維持できなくなってしまう。
2024/11/19 テレビ朝日[大下容子ワイド!スクランブル]
ジャーナリスト・末延吉正 忘ていけないのは、この間の選挙で自民公明の与党にみんながノーと言ったこと。つまり「今までの政策のやり方を変えてほしい。だから野党の意見も聞いてくれ」ということ。その中で一番民意が反映されたのが国民民主で、「手取りを増やそう」と言って、「103万円の壁」の話を持ち出した。これで初めてみんなが政治を動かせると思ったことが今回の選挙の最大の民意。ところがその自公が玉木さんの不倫スキャンダルもあったりして、だんだんと選挙の衝撃、国民の声がどこにあったのかというのを忘れて、今までのように国民からお金を取る方、負担を強いる方の論理ばかりにまた戻ってきている。そこにもともと決めなきゃいけなかった「106万の壁」の話を持ち出し、壁だらけでみんなをわからなくして政権とっている側が押し込んでしまうという方向に流れそうになっている。政府税制調査会の宮沢会長とか強いから、小野寺政調会長などはほとんど何も言えない。与党は選挙の結果、みんなが何に怒っているのかを忘れないでやってもらいたい。
2024/11/19 テレビ朝日[大下容子ワイド!スクランブル]
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