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2024年11月21日(木)
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【あの一言】
<グローバルアイ>トランプ政権復活とグローバルサウス
日本経済新聞・脇祐三客員編集委員
今回のAPECでは習近平国家主席はブラジルが一帯一路に参加すると発表することを最大の目玉にしていたが、ブラジル政府は10月28日に中国側に一帯一路に参加しないと伝えたと報じられている。ブラジル国内では経済省とか外務省、民間経済団体が一帯一路への参加に反対しており、ルラ大統領としては米国もブラジルにとっては巨大な市場であり、金融とか資金繰りには米国の動向が欠かせないと考えている。トランプ政権に備えるべき時に中国との連携を強めるのはナンセンスという政治判断がブラジルの中にはある。
2024/11/18 BSテレ東[日経モーニングプラスFT]

日本経済新聞・脇祐三客員編集委員
米国や日本では米国側か中ロ側かという二元論で世界の動きを見がちだが、グローバルサウスはどちら側にもべったりつかない。個別の案件ごとにどちらとも組むことで経済的利益とか安全保障を確保しようというのが基本的な行動パターン。だからインドネシアやタイは別に米国離れをしているわけではない。インドネシア・プラボウォ新大統領は、APEC前に中国と米国を歴訪し、双方と協力関係を確認しているし、インド・モディ首相は第一期の時からトランプ氏と親密な関係を構築している。
2024/11/18 BSテレ東[日経モーニングプラスFT]

日本経済新聞・脇祐三客員編集委員
米国は中国企業による第三国経由の対米輸出への関心を強めようとしている。もうひとつトランプ氏はバイデン政権が立ち上げたIPEFからも脱退しようとしている。そうなるとIPEFで強化したサプライチェーンがまた組み換えになることもありうる。
2024/11/18 BSテレ東[日経モーニングプラスFT]

日本経済新聞・脇祐三客員編集委員
ベトナムには米国からも韓国からも日本、中国からも投資がある。メキシコと同じようにメイドインチャイナではない対米輸出拠点になる。中国中心のサプライチェーンも活用できる。
2024/11/18 BSテレ東[日経モーニングプラスFT]

日本経済新聞・脇祐三客員編集委員
米国が中国製品に障壁を設けると締め出された製品が新興国市場にどっと流入するということもあり得る。北米貿易協定に参加しているメキシコが焦点になっているのは、米国企業も中国企業も日本企業もメキシコで組み立てて米国に持って行くというビジネスモデルを拡大して続けてきた。その結果、メキシコは昨年米国の最大の輸入相手国になった。トランプ氏がメキシコ経由の対米輸出を規制しようとすると多くの国の企業がサプライチェーンの組み換えを迫られることになる。
2024/11/18 BSテレ東[日経モーニングプラスFT]

日本経済新聞・脇祐三客員編集委員
米国では激戦州のブルーカラーの票が大統領選の結果を左右するということが明白になっている。民主党も共和党も自由貿易について全く語らなくなった。国外に出て行った工場を国内に呼び戻すことが重点政策になりつつあるので多くの国が期待した政策とはベクトルの向きが違う。安全保障については、トランプ氏は保険会社や警備会社のような発想で米国に対する見返りを求める考え方でこれを懸念する国も多い。
2024/11/18 BSテレ東[日経モーニングプラスFT]

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