【あの一言】
特集・露朝急接近には静観?中国の本音を読む
笹川平和財団上席フェロー・小原凡司 そもそも中国とロシアではプレイしているゲームが異なる。プーチン大統領は碁盤をひっくり返したが、習近平国家主席はまだこのゲームで米国と対向していこうとしている。その中で北朝鮮が暴発するようなことは絶対に避けたい。そうした意味で中国は北朝鮮をコントロールしてきた。それが変わるということに対して中国は非常に懸念している。
2024/06/22 BSテレ東[日経プラス9サタデー]
防衛省防衛研究所研究幹事・兵頭慎治 プーチン大統領は中国の顔色を見ながら北朝鮮に接近している。ロシアのある専門家の見立てによると新しい任期が発足した直後にプーチン大統領は北京を訪れ、習近平国家主席と首脳会談をしているが、その時に中国側に今回の露朝の新条約締結に関しては説明していたのではないか。今回、遅刻した上、平壌滞在時間も1日を切っている。中国の訪問と比べると小ぶりな訪問になっている。その後、ベトナムに行っている。平壌だけを単体で国賓訪問したのではなく、中国への配慮もみられる。
2024/06/22 BSテレ東[日経プラス9サタデー]
慶應義塾大学教授・礒崎敦仁 北朝鮮機関紙やメディアが習近平国家主席に関して一切言及しなくなって1か月以上が経つ。これまで北朝鮮は頻繁に中朝間の伝統や人の行き来のみならず、習近平国家主席が中国国内で何を語ったか、政策なども逐一報道してきたが、これが止まっている。今回のロシアと北朝鮮の条約について北京から好ましい返答が返ってこなかったことを意味しているように思う。中朝関係がギクシャクしている。
2024/06/22 BSテレ東[日経プラス9サタデー]
|