【あの一言】
どうする“官僚離れ”いま考える「政と官」
京都大学教授・待鳥聡史 もともと政治改革以降の考え方としては政党間でもっと競争をして政党間関係が緊張感を持っているということはやっぱり大前提だったから、自分たちも政権につくかもしれないし、今は野党だけれど次には政権取るかもしれないから、行政を一方的に攻撃するとかということだけするべきではないとか、あるいは政権についている時というのもまた下野するかもしれないから無理はさせないんだとか、こういうふうな発想というのがお互いに生まれてくるはずだったが、こちらの政党間競争の緊張感がなくなると、どうしても官僚の方たちから見るとずっとこの政党が政権取っているのだろうなというふうに思うとその人たちのために頑張るって話にならざるを得ない。
2024/06/16 NHK総合・東京[日曜討論]
人事院総裁・川本裕子 過剰な人員の配置とか必要以上の人件費増大は当然避けるべきだが、やっぱり業務量に比べて人員が足りていないという声は非常に多くあるので、その仕事の合理化も考えつつ、やはり政府として国家公務員の定員問題をどうするかというのを考える時期に来ているのかもしれない。
2024/06/16 NHK総合・東京[日曜討論]
「陽と人」代表・小林味愛 もう官なのか民なのかという質問さえ古くなっている時代に入ってきている。人口が増えていた高度経済成長期を私たちは経験していない世代だが、昔は人口が増えていた。つまり縦割りが極めて効率的だった時代だった。産業構造もそうで、分業していっぱい物を作って需要があるから売っていく、こういう構造が効率的だったが、私が公務員をやっていた2010年ぐらいにちょうど人口が減るということが明言され始めて、減るのだとデータ上は分かっていたけれども、こんなに影響あるんだというのは私が公務員を辞めて地方に行ってからすごく感じるようになった。
2024/06/16 NHK総合・東京[日曜討論]
京都大学教授・待鳥聡史 仕事に内容に対する満足度、待遇の問題も含め民間に比べると見劣りする。能率の良くない働き方や無駄の多い国会対応が繰り返されている。若い人の資質を無駄遣いしているという意識を持たなければいけない。
2024/06/16 NHK総合・東京[日曜討論]
人事院総裁・川本裕子 10年前、20年前に比べると志願者が減っているし、特に技術系は厳しい。ただ総合職は、この3年ほど試験改革を進めて少し増えている。辞職者の増加は民間企業に比べるとはるかに少ないが、転職市場の活発化とか、若い世代の人生観、職業観の変化によるところも大きいと思っている。霞が関の課題は、世の中の課題、生活とか価値観の変化に柔軟に対応できていない面があることだと思っている。
2024/06/16 NHK総合・東京[日曜討論]
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