【あの一言】
特集・関係強化を強調・中ロ首脳の思惑は
神田外語大学教授・興梠一郎 中国のロシアに対する援助は全部バレてしまっている。米国が積極的にメディアにリークしているし、中国側にそれ(金融制裁の脅し)が効いてきているという兆候が見られている。それでプーチン大統領のお尻に火がついている。米国はまもなく大規模な武器の援助をウクライナにすると言われているので、プーチン大統領としては早く決めたいが、支援疲れからもう1回支援しようという流れに状況は変わってきている。中国は側面からロシアを支援しているが、3月4月の中国の対ロシア貿易は減っている。これは中国の銀行がロシアとの取引を敬遠しているから。イエレン財務長官が「これ以上中国がロシアを支援するなら中国の銀行に影響が及ぶ」と金融制裁を匂わせている。中国の大銀行がこれを怖がっている。
2024/05/18 BSテレ東[日経プラス9サタデー]
明海大学教授・小谷哲男 最近の中ロ関係の特徴として以前はトップ同士の関係がこの両国間を形作っているような形で進んできたが、昨年来、閣僚級あるいは政府高官レベルで個人的な関係を作ろうとしている。その中でも経済、軍事面で双方の個人的な関係ができあがっている。これまでも中ロの会談が行われて数か月後に何かしら新しいことが発表されている。今回発表された共同声明よりも数か月後に何が出てくるかに米国は注目している。
2024/05/18 BSテレ東[日経プラス9サタデー]
神田外語大学教授・興梠一郎 中国側の立場をはっきりと繰り返し示している言葉があり、それは「ロシアとは同盟は結ばない」ということ。第三国に向けた政治・軍事同盟ではないということを中国は繰り返している。ロシアとあまり緊密にしていると警戒されるということをわかっている一方で、関係を強化せざるを得ない状況にある。今回、共同声明で一番多く出てくるのが米国で、日本も出てくる回数が多く、かなり意識している。
2024/05/18 BSテレ東[日経プラス9サタデー]
筑波大学大学院教授・東野篤子 ロシアはウクライナの戦争を継続するためには中国の力を借りなければならない。非常に重要なのはプーチン大統領が訪朝する直前にショイグ国防大臣を経済通の、ベロウソフ大臣に交代させたこと。中国の経済力を借りながらロシアの経済力を強化し、それによりロシアの継戦能力を高めていこうとしている。
2024/05/18 BSテレ東[日経プラス9サタデー]
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