【あの一言】
2023巻頭言 世界は平和と秩序を取り戻せるか
ピューリッツァー賞受賞者・ダニエルヤーギン 2050年にゼロエミッションを達成するには、2035年までに世界の銅の需要が2倍に増えると予測されている。しかし現状の銅の供給ではそれに間に合わない。新たな鉱山を開くには16年かかる。しかも銅の38%はチリとペルーで産出されている。どちらの国でも採掘への反対意見が強い。さらにゼロエミッション達成にはその他にも様々な鉱物が必要になるが、それらはほとんど中国が管理し製品化している。リチウム電池やソーラーパネルの80%は中国が独占している。この方向に進むとエネルギー転換と新たな地政学そして中国との緊張関係が出てくる。つまり必要な鉱物は簡単には手に入らずどこかで採掘・加工しなければならない。
2023/01/01 NHK総合・東京[NHKスペシャル 混迷の世紀]
国際政治学者・イアンブレマー(VTR) 世界の豊かな国々とビジネスを行いたい中国はロシアのようにはなりたくないと思っている。米国はロシアに軍事支援しないよう中国に警告しているが、これに中国は従い、欧米諸国からのロシア制裁の要請を破っていない。結局、ロシアはイランや北朝鮮に軍事支援を求めに行かざるを得ない。
2023/01/01 NHK総合・東京[NHKスペシャル 混迷の世紀]
国際政治学者・イアンブレマー(VTR) 米国はもう世界の警察ではなく代わりもいない。これからより多くのならず者国家の地域的対立を見ることになる。
2023/01/01 NHK総合・東京[NHKスペシャル 混迷の世紀]
国際政治学者・イアンブレマー(VTR) ロシアは今や6000発の核兵器を持つ「ならず者国家」で世界の豊かな国々との関係は完全に断たれている。これは今後5年10年に渡ってプーチン政権のロシアに災いをもたらしていくことになる。その一方で、欧米と発展途上国の間には溝ができつつある。発展途上国は経済的な問題を抱えており、それはロシアのウクライナ侵攻によってさらに悪化した。コロナ禍で経済状況が悪化した貧しい国々に対する米国の無関心さが欧米との溝を深めている。
2023/01/01 NHK総合・東京[NHKスペシャル 混迷の世紀]
|