【あの一言】
<FT Today>ドイツ・ロシアガス減で石炭拡大
FTキャスター・桜庭薫 今回、ドイツが直面するエネルギーの難題は「脱炭素」「脱原発」「脱ロシア」という3つを同時に進めようとしていることにある。原発の稼働延長が技術的に難しい中で「脱ロシア」を実現するためにはどうしても「脱炭素」の一時棚上げをせざるを得ない。ドイツは脱炭素の代表格で、石炭の火力発電所を再稼働させる緊急対策をまとめたハベック経済気候相というのは緑の党・党首も務めた人物だけに忸怩たる思いが伝わってくる。今回の緊急対策の主眼は需要期の冬に向けて今の内からガス消費の2割を削減して蓄えておこうというもので、企業に向けてはガスの削減幅に応じて補助金も検討している。ただしガスの置き換えがきかない化学業界などからは早くも悲鳴が上がっている。
2022/06/21 BSテレ東[日経モーニングプラスFT]
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