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2024年05月07日(火)
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【あの一言】
<グローバルアイ>アフガニスタンをめぐる国際関係
〇日本経済新聞客員編集委員・脇祐三
ユーラシアのグレートゲームの次の主役になりそうなのは中国。中国は「ウイグルなど国内のイスラム地域の問題に介入するのをやめるように」と釘を刺した上で、タリバン支援の姿勢をみせている。王毅外相がまず食料や医療物資中心に人道支援を始めると宣言している。アフガニスタンはたくさん鉱物資源があり、既に中国は銅の鉱山の権利を獲得しているが、戦乱が続き開発できておらず、開発着手の機会をうかがっている。今後、需要が伸びるであろう電動自動車用の電池との関連で、アフガンのリチウムへの関心を高めている。中国はこれまでの経緯を知っているのでアフガンに軍を引き連れて乗り込むようなことはしない。一帯一路のパートナーであるパキスタンで中国人を狙ったテロがあったこともあり、現地の反発を中国は気にしている。アフガンが中国に頼らざるを得ない経済状況をうまく使っていこうとしている。
2021/09/13  BSテレ東[日経モーニングプラスFT]

日本経済新聞客員編集委員・脇祐三
米国やEUは人権を注視しているため、タリバン暫定政権を承認するのは難しい。アフガニスタンは国家財政の6割を援助に頼っている。欧米が援助をやめ、IMFや世界銀行の資金も止まったままになっている。公的な在外資産も凍結され、経済が破たんするのは時間の問題。一旦、破綻国家になってしまえば過激派の温床になりやすい。新たな難民もたくさん出て来る。もうひとつは麻薬の問題。アフガニスタンは麻薬の原料のケシの栽培地としても知られている。経済困難が続くとケシの栽培が増えてくる。欧州はテロの拡散と難民や麻薬の流入にも警戒している。
2021/09/13 BSテレ東[日経モーニングプラスFT]

〇日本経済新聞客員編集委員・脇祐三
タリバンに対し協力姿勢を強めている中国、様子見のロシア、警戒感の強いインドという構図がBRICS首脳会議でみられた。中国とパキスタンが連携しているところにアフガンが加わり太い回廊ができ、インド洋までつながってしまうことをインドは非常に警戒している。イランは米国の足を引っ張るためにここ数年は部分的にタリバンを助けてきたが、もともとタリバンはイランの敵なので、インドとイランが接近する次の展開もありうる。中ロと中央アジア諸国、インド、イランも参加する上海協力機構サミットに注目したい。
2021/09/13  BSテレ東[日経モーニングプラスFT]

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