【あの一言】
<油井’s VIEW>中国主張・避けられる5年・南シナ海での対立深まる
油井秀樹キャスター バイデン政権の今後の対応が焦点で、2つの点に注目が集まっている。ひとつは軍事面での関与で、米国国防総省は現在、対中国を見据えて世界に展開する米軍の配置や体制を見直そうとしており、近く方針を出す予定。トランプ前政権はハードパワー重視だったが、バイデン政権は与党内に国防費削減を求める左派の声もあり、中国に対する抑止力をどう維持するかが注目されている。もうひとつは制裁の発動で、トランプ政権は南シナ海の軍事拠点化に関わったとみられる中国企業に制裁を発動したが、バイデン政権がさらなる制裁に踏み切るのかということや、同盟国にも制裁を求めるかが注目されている。
2021/07/13 BS1[国際報道2021]
油井秀樹キャスター 南シナ海をめぐる仲裁裁判の判断から5年。5年を機に米国だけでなくEU、デンマーク、フランス、ドイツ、日本、フィリピン、オーストラリア、ニュージーランド、カナダが声明を出し中国の対応を批判した。米国にはこれらの国々と共同戦線を張ることで中国に圧力をかける狙いがある。ただし温度差もあり、フィリピンは外相と国防相がともに声明を発表したが、中国を明確に非難する文言は抑えられ、ドゥテルテ大統領も沈黙を貫いている。背景には中国からの莫大な経済支援やワクチン提供に配慮があったものとみられる。
2021/07/13 BS1[国際報道2021]
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