【あの一言】
ミャンマー死者600人超・弾圧にSNSで市民抵抗
寺島実郎 新展開が起きている。ミャンマーの約3分の1が少数民族だが、その少数民族の武装組織と市民とが連携し始めている。統一政府を作ろうとする動きがネットを使って広がっている。下手をするとミャンマーは破たん国家になる可能性もある。ミャンマー問題は米中対立の愁嘆場になりつつあり、中国としては影響力を最大化しておこうと戦略を組み立てている。日本にとって一番大事なのは、ASEANとしっかりと手を組み、この問題にきちっと向き合うこと。
2021/04/11 TBSテレビ[サンデーモーニング]
元外務事務次官・立命館大客員教授・藪中三十二 国際社会は十分な対応をしていない。米国がミャンマー問題について非常に緩い対応をしている。今までサポートしてきたアウンサンスーチーがロヒンギャ問題で、国軍を認めてしまったことがきっかけとなった。日本は軍と民衆両方にパイプがあるなどという言い方をして国軍を追い込むと中国の側にやってしまうという懸念から曖昧な対応をしている。この対応は間違っており、今回起きたことは軍のクーデター。国軍は選挙結果をまったく無視している。市民、国民には「軍政に戻るのは困る、嫌だ」という非常に強い思いがある。日本政府はもっとはっきりと「クーデターを認めない」と国際社会に強く言わなければならない。
2021/04/11 TBSテレビ[サンデーモーニング]
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