【あの一言】
特集・非同盟のインド・クアッド参加の思惑は
防衛大学校准教授・伊藤融 インドでは中国製品ボイコットやHUAWEI締め出しの動きが出ている。こういう世論の状況の中で中国に対して融和的な姿勢をみせることは難しい。モディ政権がコロナ禍でも支持率が高いのは、そこを支えている重要な要素としてナショナリズムというものがある。これはパキスタンに対してだけではなく、中国からの脅威に対してもインドが一歩も譲らない姿勢を示していることが大きい。
2021/03/13 BSテレ東[日経プラス10サタデー]
防衛大学校准教授・伊藤融 インドのサプライチェーンが中国に組み込まれているということもあって、なかなか中国との経済関係を否定することはインドにとって難しい。経済関係以上に実際に戦闘が起きたことがインドの態度をより慎重にさせている。中国が軍事的に脅威だから日米豪に近づくのかといえば、そうではなく、インドは自力で中国と戦わなくてはならないためますます慎重にならざるを得ない。インドはマスク外交では中国にしてやられたが、ワクチン外交では中国に負けるわけにはいかない。今回、日米豪がインドの各国へのワクチン供与の仕組みを助けるかのような枠組みを提供したため、インドとして乗るしかないと判断した。
2021/03/13 BSテレ東[日経プラス10サタデー]
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