【あの一言】
特集・新型肺炎・感染拡大・習政権に黄色信号?
ジャーナリスト・高口康太 胡錦濤政権時はネット世論を中心に政権批判が活発だった。2012年以降習政権はこうした批判の封じ込めにかなり成功してきた。いま中国のネットは胡錦濤政権時代に戻ったような政府の問題や官僚の不作為を追及するような書き込みが大量にあり、メディアも権力の問題を追及するような報道が出ている。メディアの人たちも今が勝負どころとみて政府批判とも読めるような報道が出てきている。
2020/02/15 BSジャパン[日経プラス10サタデー]
東京財団政策研究所主席研究員・柯隆 習近平主席がひとりでくるのならまだしも大勢財界の人も連れてこなくてはいけないので、もし来るのであればダウンサイズして小規模の代表団で来るのではないか。習主席がそこまでしてくるかという風にも思う。来る前提としてWHOが新型肺炎の終息宣言をしないといけない。4月までに出すことができるかも疑問。
2020/02/15 BSジャパン[日経プラス10サタデー]
法政大学大学院教授・真壁昭夫 習近平政権にとっていくつか悪い要素が重なっている。今まで中国経済は2桁成長をしてきたが、ここに来てかなり急激に減速している。6%成長が正しいとすると、高い成長をしているように見えるが、つい最近までは10%成長だった。国民は習政権についていけば、なにかいいことがあるんだという発想だった。ところがここにきて成長率が急減速し、消費者物価指数が上がり、企業間物価指数が下がっている。経済としては最悪の状況で、このまま習政権についていって本当に大丈夫かという心理がめばえてきている。それが今回の新型ウイルスの問題によって不満が表面に出るようになってきた。今から2年前は習近平政権の悪口はほとんど言えなかったが、最近はポンポン出てくるようになっている。ツイッターでも昔はすぐに消された習近平批判がすぐには消えなくなった。
2020/02/15 BSジャパン[日経プラス10サタデー]
東京財団政策研究所主席研究員・柯隆 初動が遅れ、真実の情報を出さなかったことと、それに警鐘を鳴らした医者が死亡したことが中国のダメージを大きくした。今回、習近平国家主席にとってもひとつの正念場。これをどのように乗り切れるかがこれから注目していくべきところ。
2020/02/15 BSジャパン[日経プラス10サタデー]
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