【あの一言】
経済危機の火種はどこにある?
法政大学大学院政策創造研究科教授・真壁昭夫 世界経済がリーマンショック以降、好調にやってこれた大きな理由は、借金して物を買ってきたこと。そのため米国と中国はいずれも借金が膨らんでいる。米国の公的債務は米国のGDPを超えてしまったし、中国も公的債務がどんどん増えて、地方政府が債務を抱えている。借金でモノを買い景気をよくしていくやり方は永久には続けられない。
2018/08/18 BSジャパン[日経プラス10サタデー ニュースの疑問]
法政大学大学院政策創造研究科教授・真壁昭夫 貿易戦争はただ単純に貿易赤字を減らすという部分と、覇権国争いの部分、先端技術に関する争いという部分がある。これは11月の中間選挙が終わっても、大統領選挙が終わってもまだ続く。そういう状況下でボタンのかけ違いをして大きなフリクションを起こし、それが世界経済に影響を与えた場合、その規模はすごく大きくなる。
2018/08/18 BSジャパン[日経プラス10サタデー ニュースの疑問]
エコノミスト・エミンユルマズ イランは2017年の正月から度々反政府デモが起きている。イランに対する原油制裁も11月に再開される。イランの政権、体制が崩れる危険性がある。イランのシーア派体制がそろそろ崩れる大きな転換点を迎えているのではないか。これが有事に発展するとホルムズ海峡が封鎖され、原油価格上昇につながる。トルコ、南アフリカ、新興国のほとんどは原油価格を持っていないので原油価格の上昇で経常赤字が拡大していく。それが新興国リスクを作っていく。
2018/08/18 BSジャパン[日経プラス10サタデー ニュースの疑問]
ニッセイ基礎研究所主席研究員・伊藤さゆり 今の世界経済は米国の一人勝ち。通貨の世界ではドル一人勝ち。トランプ大統領の減税政策などが影響を及ぼしているが、米国が通商戦争をしかける余地はまだ残っている。今後、米国が利上げを継続していくと苦しくなる国が増えていく。通商政策の対象が中国だとしてもサプライチェーンの中に組み込まれている東アジアの国々全般に影響が及ぶ。このままの米国の政策の継続は米国自身よりも周囲の国々に及ぼす影響が大きくなる。
2018/08/18 BSジャパン[日経プラス10サタデー ニュースの疑問]
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