【あの一言】
どうなる米朝首脳会談・北朝鮮問題を読み解く
東京国際大学教授・伊豆見元 平壌宣言に則って不幸な過去を精算し、諸懸案を解決して国交正常化を目指す精神であるストックホルム合意の再稼働の方向で動くだろう。とりわけ重要なのは『不幸な過去を精算し』という保障の話で、これは北にとって最も欲しいもの。その話を日本がやることが第一となる。
2018/03/18 NHK総合[日曜討論]
龍谷大学教授・李相哲 金正恩委員長が話し合いに出てきたのは制裁緩和が目的。経済制裁を解除しなければ日本が拉致問題を解決しようとしても向こうはお金を求めているのでかみ合わない。国連制裁では現状ではお金を渡せないことになっている。北朝鮮問題を根本的に切り込んでいかないと、拉致問題だけ取り出して進めるのはかなり難しい。日本が独自で科している制裁を解いたとしても、拉致問題の進展は難しい。
2018/03/18 NHK総合[日曜討論]
東京国際大学教授・伊豆見元 米朝のまともな協議が続いている限りは核実験と弾道ミサイル発射実験は一時的にやめるという方向であり、その間は少なくともICBMが完成しないという米国にとっては大きな保障にもなる。当面それで進むのではないか。文在寅大統領が加わらなければいけないが、朝鮮戦争が休戦になってから今年は65周年であり、おそらく朝鮮戦争終結宣言をする方向にいくだろう。
2018/03/18 NHK総合[日曜討論]
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦 米国側に誰が責任者になって誰が時間をかけて北側と話をするかというのが全然見えていない状況だと、下手をすると米朝会談はぶっつけ本番となり、ただのこんにちは、さようならだけで終わる可能性もある。今の段階で腹の探り合いが続いているようだと5月に間に合うのかという話にもなる。
2018/03/18 NHK総合[日曜討論]
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦 北朝鮮は核兵器を放棄する気はない。ぎりぎりうまく行っても北朝鮮が望んでいるのは『米国に届くようなICBMについては自重するが、それ以外の短いミサイル、核兵器は維持するという虫のいい取り引き。そうならないように注視していく必要がある。
2018/03/18 NHK総合[日曜討論]
龍谷大学教授・李相哲 金正恩委員長が言っている非核化は、トランプ大統領が言っている非核化とは全然違う。北朝鮮の非核化は韓半島の非核化。韓半島周辺に米国からやって来る核潜水艦、原子力空母までを寄せ付けないような非核化を求めている。核放棄までのプロセスをどうするのか、どこでどう折り合うのかということを提示して、そこから交渉が始まる。米国は今まで朝鮮半島の非核化は譲れない目標だと言っているので、交渉がうまくいかない可能性もある。
2018/03/18 NHK総合[日曜討論]
東京国際大学教授・伊豆見元 北朝鮮の公式な反応はないのが当たり前。宣伝する際には日程が決まってから出すのが普通。彼らは、米国の北に対する敵対政策がこれから変化する第一歩という方向に持っていこうとしている。
2018/03/18 NHK総合[日曜討論]
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦 イランとの整合性でイランはまだ核開発もしていない。北朝鮮と話をする時にイランよりも厳しくなければいけない。それを深く考えてやっているようにはとても思えない。
2018/03/18 NHK総合[日曜討論]
拓殖大学大学院教授・川上高司 今のところのトランプ大統領の考え方は、北朝鮮に対しては和平であり、イランに対してはどちらかというと厳しい。5月14日にエルサレムに米国大使館を移転するというスケジュールも入っている。5月12日にイランの制裁停止の措置が切れるが中東で色んな不満が燻っている。それを解消するため中東に目を向け始めるだろう。
2018/03/18 NHK総合[日曜討論]
東京国際大学教授・伊豆見元 北朝鮮が本当の本音を韓国に持たせるなどということはあり得ない。とりあえず韓国に言ってもらったところ米国に飛びつかれてしまったため、今、北朝鮮は大変驚いている。
2018/03/18 NHK総合[日曜討論]
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