【あの一言】
中東情勢・緊迫続く・サウジはイラン包囲網
長野キャスター 原油の先物取引価格で2014年には90ドルを超えていたものが、今は3分の1に下落している。これで困るのは中東を中心とする産油国。これまでは減産をして値上げに動くが、これに難色を示したのがイラン。経済制裁の解除にあわせてイランは西側諸国に石油の輸出の再開をしようとしており、増産をむしろ目指している。そうなると原油安で困るのがサウジアラビア。大変な赤字で苦しんでいる。ここにきて格差やイスラム国の問題が膨れ上がり、こうした中での赤字で非常に追い詰められている。積極的な軍事行動にも出ている。この状況が収まらないと今年は大変な中東の火種になりかねない。
2016/01/10 テレビ朝日[報道ステーションSUNDAY]
政治ジャーナリスト・後藤謙次 資源国全体が原油安によって資源価格が下がっている。その国々の輸入力が下がり、日本の輸出が減るという事態になる。原油の適正価格は50ドル(1バレルあたり)と言われている。しかも今、イランもサウジも両方加盟しているOPEC(石油輸出国機構)の会議そのものが開けないということで、しばらくは日本政府も静観するしかない状況。日本はイラン、サウジに良好な関係があり、外交的資源というが、これを発動するにはまだ両国とも感情的で、とても手を出せる状況ではなく、今は時間が薬だと、それを見守った上で頃合を見計らって人を派遣しながら両国間の調停をしたいとしている。
2016/01/10 テレビ朝日[報道ステーションSUNDAY]
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