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スペシャル あの一言
2024年05月18日(土)
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【あの一言】
「統合」から「分裂」へ?EUの今後は
臥雲義尚キャスター
EU内の格差。ドイツ1人勝ちというような状況で非常に不平等な階層構造になってしまっている。これで本当に今の形を続けていけるのかどうかやナショナルな部分が強まっているとの指摘も間違いなく出てくる。
2015/07/05 NHK総合[日曜討論]

東京大学・植田健一准教授
競争力の無い国が不完全な同盟に留まっているのは構造的に無理がある。これを契機に更に統合が進むと思うが、第二次大戦以降の国際経済体制の考え方は加重債務国はできるだけ助けてあげましょうというものになっている。第一次世界大戦後の講和会議でドイツに過酷な賠償金請求を行った際にケインズが反対をし、“こういうことをやるとドイツは当面貧困にあえぐことになり、それがゆくゆくは政変を引き起こし、戦争をもたらしかねない”ということを書いていたが、その通りにワイマール共和国は国民の不満が高まってヒトラーの台頭を招いた。この体験を踏まえ第二次大戦後にドイツとか、日本に対して賠償金が要求されなかった。チプラス政権が一時期ドイツの昔の賠償金に言及したが、こうした歴史を踏まえた発言。国際金融体制の根本の仕組みをドイツが強行突破しようとしているがどこまでそれができるのか非常に無理がある。
2015/07/05 NHK総合[日曜討論]

北海道大学大学院・遠藤乾教授
ドイツ政府、ドイツ国民の立場からすると(ギリシャの主張する債務削減の話は)受け入れがたい話だが、戦時中にドイツはギリシャの中央銀行のお金をかっさらっていったという歴史もあり、正当化できないところもある。戦後最も債務を踏み倒したのはドイツなので、今回の頑ななドイツの態度には疑問がある。
2015/07/05 NHK総合[日曜討論]

東京大学・植田健一准教授
今まで加重債務になったケースであれば通常、IMFが債務の貸し手として出てくる前後に債務削減、減免をやってもらって60%ぐらいでずっと安定的にいくぐらいの債務削減をしてから新規の入用のお金だけをIMFが貸すという仕組みになっている。それが2010年、債権者側は主にドイツ、フランスの大銀行だったが、その時の銀行が非常に弱体化していたので、もしもその時債務削減を認めてしまうとリーマンショックで欧米の主要銀行が大変なときにさらに火を注ぐ結果になってしまうため、それができなかった。その時は債務削減抜きでとりあえずお金を出した。ギリシャに公的機関がお金を貸してはいるが、ほとんどはドイツ、フランスの銀行にわたっているだけ。
2015/07/05 NHK総合[日曜討論]

東京大学・村田奈々子特任講師
ギリシャ側の不満は自分達は融資を受けている立場にあるが、ギリシャの一般人には何の金も回って来ず、貸した側が返してもらいそこでぐるぐる回っているだけ。自分達は税金とかが奪われていき、何の成長の見通しも見えてこない事が一番不満で、ドイツの世界大戦後の債務が帳消しになったことや、ギリシャが第二次大戦時にナチスに支配された時のドイツ軍の費用もギリシャ側が負担していて、ギリシャ側の試算によると今の借金の半分に相当するということがギリシャがドイツに強く言う理由であり、それを聞いてもらえないのは自分達が小国であるからだという論理をギリシャは展開していることにつながってくる。
2015/07/05 NHK総合[日曜討論]

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