２０１１年の東日本大震災。
通信網は大打撃を受け被災地では家族の安否も確認できない状況が続いた。
長時間の停電や津波で設備が流されたことなどで、おびただしい数の通信設備が停止。
通信設備の停止数・最大時（ＮＴＴドコモ、ソフトバンク、ＫＤＤＩ）。
避難所には公衆の衛星電話が設置され多くの人々が列を作った。
今月１３日、最大震度６強の地震が東北を襲った。
一部の地域で携帯電話がつながりにくい状況が発生したが、ほどなく復旧した。
鍵は震災を教訓に進められてきた災害対策。
ＮＴＴドコモのオペレーションセンターでは２４時間３６５日携帯電話などの通信状況をチェックする。
異常があると、遠隔ですぐに復旧作業が行われる。
ＮＴＴドコモネットワーク本部・瀧本恭祥災害対策室長は「バッテリーの強化や基地局の強靭化をしたので、ほぼ影響なく対応できた」と話した。
通信各社は基地局で停電が起きないようにした他、複数の伝送路を確保。
通信が途切れにくい仕組みを構築した。
また避難所や携帯ショップでの無料充電サービス、Ｗｉ‐Ｆｉの提供などに加え通信がつながりにくい場所を示す復旧エリアマップの提供もできるようにした。
さらに陸地以外からのサポートにも取り組んでいる。
ドコモは基地局を載せた船を配備し沿岸部での通信復旧に備える。
またＫＤＤＩは船の他にヘリコプターを使って離島などでの災害に備える。
ソフトバンクは米国の企業と共同で成層圏から通信ネットワークを提供する無人飛行機のシステムを開発し、２０２３年頃のサービスの提供を目指す。
岩手・大槌町、陸前高田市、仙台市、福島・二本松市、相馬市の映像。