最高裁判所はここ数年、結婚や性別を巡って注目の判断を示している。
憲法２４条では、婚姻は両性の合意のみに基づいて成立すると規定。
最高裁は４年前、夫婦別姓と女性の再婚禁止期間を巡って争われた２つの裁判の判決の中で「婚姻は、当事者間の自由かつ平等な意思決定に委ねられるべきであるという趣旨を明らかにしたものだ」という解釈を示した。
性別を特定しない幅の広い表現を使ったことがうかがえる。
性同一性障害の人が性別の変更を求めた申し立てを巡っても。
今の法律では、例えば体は女性で心は男性という人が、戸籍上の性別を男性に変更するためには、手術をして生殖能力をなくす必要がある。
この規定は、身体を傷つけられない自由を保障する憲法に違反するのではないか。
最高裁は「法律の規定は子どもが産まれた場合の親子関係など社会の混乱に配慮したもので、現時点では憲法に違反しない」としたが、４人の裁判官のうちの２人が「憲法違反の疑いがあることは否定できない」とする意見を述べ、国民的な議論を求めた。
最高裁大法廷の映像。