気候温暖化効果のメタンガスはこれまでCO2ガス削減運動の陰に隠れて見過ごされてきた傾向がある。しかし、メタンガスは強い気候温暖化効果を示すのにも関わらず除去が比較的簡単でしかも迅速にできるという。
これまで炭酸ガスが気候温暖化の要因として取りざたされてきた。各国の気候温暖化防止の取り組みの測定尺度は、一般的に炭酸ガスの大気放出量の削減努力で評価されてきた。
5月6日木曜日に公開された国連開発計画(UNDP)報告書では炭酸ガスと同様の温室効果ガスとしてメタンの削減を忘れていると注意を促している。...
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気候温暖化効果のメタンガスはこれまでCO2ガス削減運動の陰に隠れて見過ごされてきた傾向がある。しかし、メタンガスは強い気候温暖化効果を示すのにも関わらず除去が比較的簡単でしかも迅速にできるという。
これまで炭酸ガスが気候温暖化の要因として取りざたされてきた。各国の気候温暖化防止の取り組みの測定尺度は、一般的に炭酸ガスの大気放出量の削減努力で評価されてきた。
5月6日木曜日に公開された国連開発計画(UNDP)報告書では炭酸ガスと同様の温室効果ガスとしてメタンの削減を忘れていると注意を促している。
近年メタンの温室効果が見直されており、UNDP報告書では、メタンの排出を制限すれば、容易な方法で安価に温室効果防止効果を発揮できると解説している。
メタンは気候変動に与える影響は炭酸ガスに比べるとさらに有害で、メタン分子は20年間では炭酸ガスより86倍熱量を蓄積するという。それにもかかわらず炭酸ガスにこだわるのは人類がこれまで排出し続けており、地球上の温室効果ガスとして最も多く存在していることによる。
一方、メタンの気候変動効果の専門家によると、2020年のメタン排出量はコビッド19感染流行にもかかわらず、記録的な値を示したという。折角、炭酸ガス削減を実現したとしてもメタン濃度が増えれば総合的にはメタン濃度の増加が勝り、温室効果ガスが増えたこととなり、効果が上がらないこととなる。
従って現在のメタンガス排出量を低減すれば、温室効果ガス低減に直接影響するという。 UNDP報告書では、農業や畜産業から排出されるメタンの低減に比べて、石油ガス産業から排出されるメタンの量を低減することは比較的容易だと提言している。
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