5月6日付
『AP通信』他:「今日5月6日に何があった?」
●1527年
・カール5世(1519~1556年在位のローマ皇帝兼スペイン国王、1500~1558年)のドイツ人傭兵らが、ローマ教皇が治めるローマを襲撃して、殺戮・破壊・強奪等の狼藉(ローマ劫掠)。当時の教皇のクレメンス7世(1478~1534年)が逃避し教皇軍は敗北。このローマ劫掠後に、1450年代から続いたルネサンス(古典古代の文化を復興しようとする文化運動)の中心がフランスを含めた北方諸国に移っていったことから、一部の学者はイタリアにおける文化運動終焉の契機となった事件だと定義。
●1882年
・当時の大統領チェスター・A.・アーサー(第21代、1829~1886年)が“中国人排斥法(中国人労働者の移動禁止)”に署名。当初10年間の期限付きであったが、その後更新されて恒久化され1943年に廃止されるまで適用。1848~1855年のゴールドラッシュを契機に移住してきた多数の中国人による治安悪化を懸念しての移住制限法。
●1910年
・エドワード7世(1901年英国王及びインド皇帝に即位、1841~1910年)の死去によって、エドワード朝が僅か10年で終焉。同国王治世下に、日英同盟(1902年)・英仏協商(1904年)・英ロ協商(1907年)が締結されたため、ピースメーカーと呼ばれた。
●1915年
・後に野球殿堂入りを果たしたベーブ・ルース選手(1895~1948年)が、メジャーリーグの試合で記念すべき第1号ホームラン。同選手は、二刀流の元祖と言われ、最優秀防御率1回、首位打者1回、ホームラン王12回、打点王6回獲得。
●1937年
・水素を浮揚ガスとして使用したドイツの旅客輸送用大型飛行船“ヒンデンブルク”が、ニュージャージー州のレイクハースト海軍航空基地着陸に失敗して爆発。乗員・乗客97人のうち36人が死亡。
●1941年
・俳優兼コメディアンのボブ・ホープ(1903~2003年)が、3ヵ月前に設立されたばかりの米国慰問協会(1941年設立、米軍兵士・家族にエンターテインメントを提供するNPO団体)主催初のショーをマーチフィールド(カリフォルニア州)で開催。ホープはそれ以降も、第二次大戦・朝鮮戦争・ベトナム戦争・湾岸戦争と60年余りにわたって60回もの慰問ショーを実施。
・ソ連の最高指導者ヨシフ・スターリン(1878~1953年)が、ビャチェスラフ・モロトフ首相(後に外相、1890~1986年)に代わって首相兼人民委員会議議長に就任。
●1942年
・米国及びフィリピン軍兵士約1万5千人が、フィリピンのコレヒドール島(ルソン島マニラ湾内の小島)の戦いで日本軍に敗れて降伏。なお、当時の司令官だったマッカーサー将軍(後の連合国軍総司令官、1880~1964年)は戦況が悪化した2ヵ月前にオーストラリアに逃れていて、1945年2月に再び司令官として戻って日本軍と戦い同島奪還。
●1954年
・英国の医学生ロジャー・バニスター中距離走選手(後にオリンピック代表選手、1929~2018年)が、オックスフォード大(11世紀末設立、英語圏で最古の大学)のトラックで、当時の1マイル走の世界記録3分59秒4を記録。
●1957年
・ケネディ上院議員(後に第35代大統領、1917~1963年)執筆の伝記「勇気ある人々」がピューリツァー賞(自伝・伝記部門、注1後記)受賞。
・劇作家のユージーン・オニール(1888~1953年)が戯曲「夜への長い航海」(1956年初演)でピューリツァー賞(ドラマ部門)受賞。なお、1936年にノーベル文学賞も受賞している。
●2004年
・ブッシュ大統領(第43代、当時57歳)が、捕虜となったイラク軍兵士に対する米兵の虐待行為を陳謝。“母国の名誉を汚すもの”と断罪したが、トップであるラムズフェルド国防総省長官(第21代、当時71歳)の辞任要求は拒否。
●2010年
・ニューヨーク市場のダウ平均株価に“フラッシュ・クラッシュ(株価の瞬間的急落)”が発生し、僅か30分以内に1,000ポイント(約9%)も下落。コンピューターを駆使した、1000分の1秒単位の高速自動取引を行うシステムをはじめ、複合的な要因によって急変したと考えられている。
●2011年
・オバマ大統領(第44代、当時49歳)が、フォート・キャンベル陸軍基地(ケンタッキー州)を訪問し、4日前に国際テロ首謀者のウサマ・ビン・ラーディン容疑者(1957~2011年)殺害に成功した特殊部隊を称賛。一方、同容疑者が率いた国際テロ組織アル・カイーダ(1988年設立)が、インターネット上で初めて、米国に対する報復を宣言。
●2013年
・10年余り誘拐監禁されていた、10~20代の被害女性3人が無事解放。後に“クリーブランド誘拐監禁事件”と呼ばれた事件の犯人のアリエル・カストロ(1960~2013年、スクールバス運転手)には、仮釈放なしの終身刑及び禁固1000年の有罪判決。なお、同受刑者は2013年9月に独房内で首吊り自殺。
●2015年
・全米プロフットボール・リーグ(NFL、1920年設立)が、同年1月発生の“デフレートゲート事件(注後記)”の調査結果を発表。それによると、ニューイングランド・ペイトリオッツ(NE、1960年設立のマサチューセッツ州本拠のチーム)クオーターバックのトム・ブレイディ選手(当時36歳)が、同事件に関わった疑いが濃厚だと断定。
●2016年
・オバマ大統領(第44代、当時54歳)が、共和党の指名候補となったトランプ氏(当時69歳)に対して、“これは余興でも、(同氏が出演していた)テレビのリアリティ番組でもない”と初めて批判的コメント。
・航空宇宙関連新興企業のスペースX(2002年設立)が、打ち上げたロケットのフロリダ州沖の海上プラットフォームへの再着陸に2ヵ月連続で成功。
●2020年
・トランプ大統領(第45代、当時73歳)が、新型コロナウィルス(COVID-19)感染対応チームを縮小して、経済回復を重点化する方針を決定。
・ニューヨーク市が、COVID-19感染防止の一環で、駅舎・車両の清掃及び消毒を徹底するために市営地下鉄(1904年開業)の深夜運行停止を発表。同地下鉄は、全ての路線と駅で24時間営業が実施されている、世界で8番目に年間利用客が多い地下鉄(約17億3千万人、因みに、1位北京、2位東京、3位上海、4位ソウル、5位広州、6位モスクワ、7位香港)。
・米南西部オクラホマ市のマクドナルド従業員3人が銃撃に遭って負傷。犯人は、COVID-19のために店内飲食が禁じられていることに腹を立てた女性客。
(注1)ピューリツァー賞:米国における新聞、雑誌、オンライン上の報道、文学、作曲の功績に対して授与される賞。新聞出版業で財を成したハンガリー生まれの米国人、ジョーゼフ・ピューリツァーの遺志に基づいて1917年に創設され、現在はニューヨーク市のコロンビア大学により運営されている。
(注2)デフレートゲート事件:2015年1月に行われた、NFLのアメリカン・フットボール・カンファレンス優勝決定戦で、NEがインディアナポリス・コルツ(1953年設立のインディアナ州本拠のチーム)に大量得点差で勝利した際、NE側が規定よりも空気圧の低いボールを使ったとの疑惑事件。NFLの調査の結果、ブレイディ選手が意図的な工作を指示したと断定し、NFLは同選手に4試合の出場停止、NEに100万ドル(約1億900万円)の罰金等を賦課。
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