中国の習近平国家主席は、21日に開催された地域首脳会議(G20サミット)で、海外旅行の再開を促すためにQRコードを活用した相互認証システムの国際的な導入を提案した。この提案に対し、人権活動家は懸念の声を上げている。
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『レゼコー』によると、新華社通信は、中国の習近平国家主席が、21日に行われたG20サミットで、新型コロナウィルスによって妨げられている海外旅行を復活させるために、健康状態を監視し、移動を有効または無効とするQRコードを全ての人に割り当てることを提案したと報じている。
習近平国家主席は、「ルールや基準をさらに調和させ、旅行をより流動的にするための高速レーンを確立する必要がある」と主張し、PCR検査の結果を確認する国際的な相互認証システムとしてのQRコードシステムを多くの国でも導入することを望むと述べた。...
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『レゼコー』によると、新華社通信は、中国の習近平国家主席が、21日に行われたG20サミットで、新型コロナウィルスによって妨げられている海外旅行を復活させるために、健康状態を監視し、移動を有効または無効とするQRコードを全ての人に割り当てることを提案したと報じている。
習近平国家主席は、「ルールや基準をさらに調和させ、旅行をより流動的にするための高速レーンを確立する必要がある」と主張し、PCR検査の結果を確認する国際的な相互認証システムとしてのQRコードシステムを多くの国でも導入することを望むと述べた。また、中国は世界の他の国々とワクチンを共有する準備が出来ているとも付け加えた。
『BFMTV』によると、中国では2月からQRコードが国民一人一人に割り当てられており、公共交通機関を使ったり、店舗に入ったりする際に、健康状態を示す色分けされた「ヘルスコード」(QRコード)を提示する必要がある。大手IT企業の「アリババ」が開発したこのアプリは、緑色のQRコードが表示されるなら健康と見なされ、自由に外出できるが、オレンジまたは赤色であれば、自主的に2週間の隔離生活を送る必要がある。
今回の提案に対し、人権擁護者は人権侵害や乱用を懸念している。ヒューマン・ライツ・ウォッチのケネス・ロート代表はツイートで注意を促している。「グローバルなQRコードシステムに関する中国政府の提案に注意しよう。健康に最初焦点を当てていたものが、より広範な政治的監視と排除のためのトロイの木馬になりやすく、中国の社会的信用制度に関する危険性に似ている。」と指摘した。
英『BBC』によると、中国の杭州市は、QRコードベースのソフトウェアの恒久的なバージョンを作成する予定であると発表している。病歴、健康診断、生活習慣に基づいて市民に個人スコアを割り当てるために使用されるという。
QR コードシステムは、他の国でも使われているが、中国とは使い方が異なっている。例えば、シンガポールやオーストラリアでは、住民がモールやレストラン、職場など、訪問する場所への出入りをチェックするために使用されており、接触者追跡目的のみに使用している。
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