2032年開催予定のオリンピックについて、オーストラリア(豪州)が候補地として名乗りを上げた。2024年パリ、2028年ロスアンゼルスと続くため、2032年がアジア地域となる可能性が大で、既にインドネシアとインドが名乗りを上げているが、2000年シドニー大会以来のオセアニア開催を目指すとされる。ただ、2020年東京大会について、新型コロナウィルス(COVID-19)感染流行問題に鑑み、国際オリンピック委員会(IOC)が3月に1年延期を決定するより以前に、カナダとともに豪州が不参加を決定・通告してきていることから、IOCの印象は悪いのではなかろうか。
11月17日付欧米
『ロイター通信』:「豪州のスコット・モリソン首相、IOC会長と2032年オリンピックのブリスベン招致につき協議」
現在訪日中のスコット・モリソン首相(52歳)は11月17日、同じく訪日中のIOCトーマス・バッハ会長(66歳)と2032年オリンピック招致について協議した。
同会談には、ジョン・コーツIOC副会長兼豪州オリンピック委員会(AOC)会長(70歳)も加わった。...
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11月17日付欧米
『ロイター通信』:「豪州のスコット・モリソン首相、IOC会長と2032年オリンピックのブリスベン招致につき協議」
現在訪日中のスコット・モリソン首相(52歳)は11月17日、同じく訪日中のIOCトーマス・バッハ会長(66歳)と2032年オリンピック招致について協議した。
同会談には、ジョン・コーツIOC副会長兼豪州オリンピック委員会(AOC)会長(70歳)も加わった。
AOCの公式ツイッター上では、同会談において、モリソン首相からオリンピック候補地としてブリスベンが名乗り出ることに“全面支援”すると表明したという。
同ツイッター上で、コーツ副会長は、“今朝(11月17日)、モリソン首相とバッハ会長は非常に有意義な会談を持った”と言及した。
バッハ会長はかつて、(多くの都市がオリンピック開催候補から撤退している現況下)豪州及びブリスベン(クィーンズランド州)が早い段階で、大会候補地に名乗りを上げる意向とのニュースにつき称賛していた。
一方、バッハ会長は11月16日、東京大会組織委員会、東京都等との関係者との協議において、来夏の東京大会について、COVID-19感染対策がしっかり取られて安全に開催されるとの自信を得ていると表明している。
ただ、IOC及び東京大会主催者が今年3月に同大会を1年延期すると決定する以前に、カナダと共に豪州は、同大会が今夏開催の場合選手団を送らないとの決定をしている。
同日付豪州『News.com.au』:「スコット・モリソン首相、2032年オリンピックのブリスベン招致に向け大宣伝」
モリソン首相はバッハ会長と会談した際、“オリンピック招致について特命代理として任命しているテッド・オブライエン下院議員(46歳)はクィーンズランド州出身で、ブリスベン招致に向けて同州政府と綿密に協議を進めている”と強調した。
また、同州アナスタシア・パワスツク首相(51歳)は、“オリンピック招致は当州の誇りであり、招致成功となれば当州のレガシーになる”と期待を寄せている。
なお、IOC宛の具体的な招致案提出はCOVID-19感染問題下、今年5月に一時棚上げされている。
IOC委員でもあるコーツAOC会長によれば、2032年大会開催地は遅くとも2022年までには最終決定されるとみているという。
一方、グレッグ・ハント保健相(54歳)は、東京大会組織委員会等関係者がCOVID-19対策を万全にとって同大会を安全に開催できるよう支援していくとし、また、豪州選手団は間違いなく参加すると表明している。
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