新型コロナウィルス(COVID-19)感染流行は依然勢いは衰えず、南米やアジアの途上国における感染拡大が止まらない。その中でも、南アジアのインドの勢いはすさまじく、感染者数がついに60万人を超え、世界4位になってしまっている。
7月2日付
『AP通信』他:「アジア太平洋地域のCOVID-19感染状況」
インドにおける感染状況は深刻化しており、感染者は60万人を超える勢いで急増している。その他、アジア太平洋地域の主要国(中国、フィリピン、韓国、豪州、NZ)の現状は以下のとおりである(米ジョンズ・ホプキンス大学集計7月2日午後9時現在のデータ引用)。
<インド>(感染者60万4,641人、死者1万7,834人、致死率2.95%)
・7月2日現在、インドの感染者数は60万人を超え、感染拡大の勢い止まず。...
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7月2日付
『AP通信』他:「アジア太平洋地域のCOVID-19感染状況」
インドにおける感染状況は深刻化しており、感染者は60万人を超える勢いで急増している。その他、アジア太平洋地域の主要国(中国、フィリピン、韓国、豪州、NZ)の現状は以下のとおりである(米ジョンズ・ホプキンス大学集計7月2日午後9時現在のデータ引用)。
<インド>(感染者60万4,641人、死者1万7,834人、致死率2.95%)
・7月2日現在、インドの感染者数は60万人を超え、感染拡大の勢い止まず。
・前日比、+1万9,148人増えていて、直近4日間で+10万人。
・感染者の60%以上が、インド北部の首都ニューデリー地区、中西部のマハーラーシュトラ州(州都ムンバイ)及び南部のタミル・ナードゥ州(州都チェンナイ)に集中。
・しかし、ムンバイ南部のゴア州(州都パンジム)では、7月2日より観光客受け入れを再開し、3ヵ月余り閉鎖されていた250軒のホテルも営業再開許可。但し、旅行者には、COVID₋19陰性証明書携行、ない場合は到着時の検査義務付け。
・インドでは、6月初めにほとんどの州で都市封鎖措置が緩和されているが、感染抑制が達成されているとは言い難い。
・ナレンドラ・モディ首相は6月30日、致死率は抑えられているとテレビ中継で話しているが、“節目”に差し掛かっているので、一層のソーシャル・ディスタンシング保持規制やその他保健衛生上のガイドラインを周知徹底する必要があるとも強調。
<中国>(感染者8万4,816人、死者4,641人、致死率5.47%)
・3人の感染を確認。死者はゼロ。
・1人は北京、他の2人は海外からの帰国者。
・国家衛生健康委員会は、厳しい検疫措置、ソーシャル・ディスタンシング保持、感染ルートの追跡等の体制がきちんと取られているため、感染は抑制されていると発表。
・なお、多くのビルや商業施設等へ入る際は、マスク着用が義務付けられており、場合によって、健康であることを示すスマホ・アプリの提示が必要。
<フィリピン>(感染者3万8,805人、死者1,274人、致死率3.28%)
・政府は、国防費を削ってCOVID-19対策に回すことを決定。
・デルフィン・ローレンザーナ国防相によれば、予算から2億6千万ドル(約280億円)を捻出。
・同省のアルセニオ・アンドロング報道官は『AP通信』のインタビューに答えて、当該予算減額で、装備品等の近代化計画が3年ほど遅れることになる恐れがあると表明。
・同報道官は更に、イスラム過激派や共産党ゲリラ対応のみならず、南シナ海領有権問題も関わってきていることから、安全保障上の問題から国防予算減額は厳しい状況ではあるとコメント。
<韓国>(感染者1万2,904人、死者282人、致死率2.19%)
・首都圏ソウル及び南部光州(クァンジュ)で合計54人の感染が確認され、連日50人超え。
・光州では今週、学校を閉鎖し、更に社会生活の制限を強化。
・朴凌厚(パク・ユンホ)厚生相は、これまで国内で最低の感染者数だった光州での感染者増は問題だとして、市民に対して、不要不急の集会を控えたり、他人との距離を保つこと、更にマスク着用を強く求めると表明。
<豪州>(感染者8,001人、死者104人、致死率1.30%)
・第2の都市メルボルン(ビクトリア州)で感染者数急増、また、ノーザンテリトリー準州(州都ダーウィン)で3ヵ月振りの感染者発生。
・そこでメルボルンでは7月1日夜から1ヵ月の都市封鎖措置を決定。郊外を結ぶ街道筋では警官隊による一斉検問を実施。
<NZ>(感染者1,530人、死者22人、致死率1.44%)
・デイビッド・クラーク保健相が、感染症対策中の度重なる失態の責任を取って辞任。
・同相自身が都市封鎖措置中に違反をしただけでなく、愛すべき部下の保健担当官の検問行為を責め立てたことから、市民が一斉に非難。
・同相は、今後感染症対策に関わらないと発言。
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