ツイッター社が初めてトランプ米大統領の投稿にファクトチェック(事実確認)を促す注意喚起ラベルを付けた。トランプはツイッター上で、「郵送投票が不正投票につながる」との主張を繰り返していた。
5月27日付米国
『ワシントンポスト』は「ツイッターが初めてトランプの投稿にファクトチェックのラベル付け」との見出しで以下のように報道している。
火曜ツイッターが初めてトランプ大統領の投稿にファクトチェックラベルを付けた。各国の指導者へは長く誤情報への対応がないとの批判にやっとツイッター社が動いた。トランプは、投稿の中で、郵送投票は不正だと主張。警告ラベルのリンク先には、郵送投票に関する事実検証や、この主張を否定する記事(CNN、ワシントンポスト、ザ・ヒル)を掲載。...
全部読む
5月27日付米国
『ワシントンポスト』は「ツイッターが初めてトランプの投稿にファクトチェックのラベル付け」との見出しで以下のように報道している。
火曜ツイッターが初めてトランプ大統領の投稿にファクトチェックラベルを付けた。各国の指導者へは長く誤情報への対応がないとの批判にやっとツイッター社が動いた。トランプは、投稿の中で、郵送投票は不正だと主張。警告ラベルのリンク先には、郵送投票に関する事実検証や、この主張を否定する記事(CNN、ワシントンポスト、ザ・ヒル)を掲載。このツイッターの対応は、トランプやその支持者の反発を招いた。トランプはツイッターは選挙に介入しているとした。
ツイッターは14年間、各国首脳や一般人が発する誤情報を事実検証せずに放置し、ユーザーが議論に参加し、偽情報を自らただすことができるとの姿勢を示してきた。一方で、トランプ氏はSNS上で多くの偽情報を発してきた。特にお気に入りにツイッター上では、嫌がらせに関するツイッター社のポシリーに抵触するようなやり方で多くの人を攻撃してきたとの批判がある。
逆にFacebookはファクトチェックプログラムを数年前に立ち上げ、複数の第三者に投稿を検証させ、サイトにラベルを付け閲覧制限してきた。トランプは同じ郵送投票に関する投稿をFacebookにも投稿していたが、同社は、投稿を制限したりラベル付けをする予定はないとし、選挙に関し活発な議論の場となるよう奨励しているという。(ユーザー数:ツイッター3億3千万人、Facebookは26億人)
新型コロナのパンデミックで、ツイッターは方針転換し、サービス条件を改定。「ソーシャルディスタンスの有効性が無い」や「エッセンシャルオイルが効く」というような新型コロナ関連の誤情報や真偽の怪しい他の話題に関する指針に反するいかなる誤情報の投稿にも対処すると発表していた。その後、ソーシャルディスタンスを守らず、偽の治療法に関するブラジルのボルソナロ大統領やベネズエラのマドゥロ大統領の投稿についてこのポシリーを実行。今月はじめには、新型コロナ関連の誤情報にラベル付けし、警告メッセージを付けるポリシーも発表。他の健康関連や有害な情報のついても適応するとしていた。今回の選挙に関するトランプの投稿も、選挙関連の誤情報の範囲となることを示している。
ツイッターがこのような方針に出たことは、民主主義を維持するには公平で民主的な言論を守り、言論の範囲を監視する役割を担うべきとの考えが現れている。
同日付米国『FOXビジネス』は「ツイッターがトランプ大統領のツイートにファクトチェック警告付加」との見出しで以下のように報道している。
火曜、ツイッターがトランプ大統領の投稿に初めてファクトチェックの警告を付けた。対象はトランプが“郵送投票は不正に繋がる”、“投票箱が盗まれるだろう”、等とした2つの投稿。この警告がついた後、トランプ氏はすぐさま“ツイッターは大統領選挙に介入している“と投稿。トランプは誤情報を拡散し、嫌がらせ発言や、個人を攻撃してきたが、これまでは一度もアカウントに被害はなかった。
このほか、事実無根だとされる投稿は、元共和党議員だったMSNBCの番組「モーニングジョー」の司会者ジョー・スカボローが、フロリダのオフィス(Fort Walton Beach)で(2001年7月20日)死亡したLori Kaye Klausutisさんを殺害したと主張している件。当時スカボローはフロリダでなくワシントンにいたにもかかわらず、トランプは彼が殺したのだと何度も主張。死亡した女性の夫はトランプの投稿の削除をツイッターに要求している。
マクエナニー大統領報道官は火曜の記者会見で、なぜトランプが根拠のない言いがかりをつけたかとの複数の質問への回答を拒否した。
閉じる