2月2日に米フロリダ州マイアミのハードロック・スタジアムで、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)王座決定性「スーパーボウル」が開催される。この米国最大のスポーツイベントでは、毎年大手企業が多額の資金をつぎ込んでテレビ中継の間に流されるCM枠を獲得しているが、今年はトランプ米大統領と、民主党の候補者指名争いに名乗りを上げたブルームバーグ氏もこれに参入し、話題となっている。
『ロイター通信』や多くの米メディアが両氏のCM枠確保を報じた。今年の第54回スーパーボウルでは、サンフランシスコ・49ersとカンザスシティー・チーフスが頂点を争うが、全米で1億人近い人がテレビで観戦する見通しだ。今年米国の企業は、30秒のCM枠に、史上最高額となる最大560万ドル(約6億1000万円)を支払ったという。
トランプ大統領と、民主党の候補者指名争いに出馬したマイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長は、試合をテレビで観戦する有権者に直接訴えるため、各々1000万ドル(約10億9000万円)を支払い、60秒のCM枠を得たと報じられている。...
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『ロイター通信』や多くの米メディアが両氏のCM枠確保を報じた。今年の第54回スーパーボウルでは、サンフランシスコ・49ersとカンザスシティー・チーフスが頂点を争うが、全米で1億人近い人がテレビで観戦する見通しだ。今年米国の企業は、30秒のCM枠に、史上最高額となる最大560万ドル(約6億1000万円)を支払ったという。
トランプ大統領と、民主党の候補者指名争いに出馬したマイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長は、試合をテレビで観戦する有権者に直接訴えるため、各々1000万ドル(約10億9000万円)を支払い、60秒のCM枠を得たと報じられている。大統領選の候補者がスーパーボウルでCMを流すのは前例がなく、両氏が初めてだ。
自分の財産を全て投じてもトランプ氏を破るとしているブルームバーグ氏の陣営は、スーパーボウル中継の間のCMの内容を明らかにしていないが、同陣営の広報担当者は今月、ニューヨーク・タイムズ紙に対し、選挙広告の戦略は、「トランプ氏を苛立たせること」と説明した。
CM枠を獲得した一部の企業は、両候補が高額を支払った政治広告だけに注目が集まったり、政治広告と自社の関係を問われたりすることを懸念しており、特にCMが流される順番を気にしている。試合を中継するテレビ局は、各企業を政治的論争から切り離すため、両候補のCMを別扱いとし、前後を同局の番組宣伝で挟むことを検討しているという。
今年CMが流れる企業は、化粧品ブランドのオレイ、ビールメーカーのバドワイザー、ランニング・ブランドのサッカニー、韓国の現代自動車などだ。さらに、フェイスブック、財務会計ソフトなどを提供するイントゥイットの2社が初登場する。
各企業は、政治的な分断で緊迫した雰囲気を避けたり和らげたりするために、前向きで社会的な内容のメッセージを打ち出した広告を流すことを考えている。平等や環境の保全、若者への支援などをテーマにするとしている。
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