1月23日付米国
『AP通信』は「宇宙で初実験、クッキーの焼き時間は2時間」との見出しで以下のように報道している。
国際宇宙ステーションで先月、チョコチップクッキーを焼いた実験の結果がついに届いた。地上では20分以内とずっと短い時間で済むが、満足なクッキーを焼くには2時間を要したという。味は誰も分からない。粉は凍った状態で2週間前にスペースXのカプセルで補給された。生の材料から宇宙で焼かれた最初の食べ物となった。...
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1月23日付米国
『AP通信』は「宇宙で初実験、クッキーの焼き時間は2時間」との見出しで以下のように報道している。
国際宇宙ステーションで先月、チョコチップクッキーを焼いた実験の結果がついに届いた。地上では20分以内とずっと短い時間で済むが、満足なクッキーを焼くには2時間を要したという。味は誰も分からない。粉は凍った状態で2週間前にスペースXのカプセルで補給された。生の材料から宇宙で焼かれた最初の食べ物となった。
オーブンのメーカーは宇宙で焼き時間はそれほど大きくはないが変わるだろうと予測していた。違いの検証は必要だが、テキサスのナノラックス(宇宙製品メーカー)のマネージャーは素晴らしい結果だとする。NASAのジョンソン宇宙センターの近くにある同社は、昨年11月、実験用電子オーブンZero G Ovenを開発製造。
イタリア人宇宙飛行士が実験を担当、最初の焼き時間は、145℃25分で、生焼けとなった。その後2回は、焼き時間を倍以上に設定し、結果はまずまずの焼具合だったという。4回目の実験では、焼き時間を2時間とし、成功した。焼き加減が茶色になり、中までしっかり焼けているかは分からないが、生の状態には見えない。5回目にはオーブンを163℃に設定し130分焼いた。これも成功したと報告されている。戻された3回分が十分焼けているかの検証は必要だが、一回目とは違い、オーブンから取り出したとき、宇宙飛行士たちには、クッキーが焼けたにおいは届いていたという。
現在主流の乾燥食品やパック宇宙食以外の食べ物だけでなく、栄養面と合わせて、地球とのつながりを感じるような、普段地球で食べているなじみの食べ物は、宇宙飛行士が月や火星に行くためには特に重要なのだという。
開発メーカーは、共同実験で更に器機を増やしたり、回転オーブンなどでの実験をする予定だという。
同日付英国『デイリーメール』は「ヒューストン、宇宙で焼かれた最初のチョコチップクッキー、ISSで重力ゼロのオーブンで2時間」との見出しで以下のように報道している。
宇宙ステーションの無重力オーブンで2時間焼かれたクッキーが宇宙初となった。クリスマス直前、飛行士らは、ステーションに設置された特別製造のオーブンで5回に分け生地を焼いた。食してはおらず味は不明のまま。
火星などへの未来の長期宇宙旅行の調理方法として実験された。焼き温度と時間が念入りに設定され、地上で焼くよりもかなり長時間となる2時間以上を要しクッキーは焼かれた。
今回の実験で焼かれたクッキーは、今後、食品科学専門家の分析結果を待つこととなる。長期宇宙旅行のサービス向上のため役立てられるという。
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