大規模なセールが実施され、年末商戦の幕開けを告げる米感謝祭翌日の「ブラックフライデー(Black Friday)」に当たる11月29日、ドイツでは、インターネット通販最大手、米アマゾン・ドット・コムの従業員約2,200人が、賃金水準と労働条件の改善を求めてストライキに突入した。
『AFP通信』や英
『BBC』などの報道によれば、独アマゾン従業員のストは、統一サービス産業労組ベルディ(Verdi)が呼びかけたもので、12月3日朝まで継続される。従って、アマゾンにとって、ブラックフライデーと同様に重要なセール日である2日の「サイバーマンデー(Cyber Monday)」にもストは決行中の予定だ。
ベルディの広報担当者は、ドイツ国内のライプツィヒなど6都市の物流センターで、約2,200人の従業員が29日のストに参加したことを明らかにした。...
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『AFP通信』や英
『BBC』などの報道によれば、独アマゾン従業員のストは、統一サービス産業労組ベルディ(Verdi)が呼びかけたもので、12月3日朝まで継続される。従って、アマゾンにとって、ブラックフライデーと同様に重要なセール日である2日の「サイバーマンデー(Cyber Monday)」にもストは決行中の予定だ。
ベルディの広報担当者は、ドイツ国内のライプツィヒなど6都市の物流センターで、約2,200人の従業員が29日のストに参加したことを明らかにした。ベルディは声明で、「彼らの働きをぎりぎりの安い賃金で得ることはできない」と述べ、「生活のための賃金と良好で健全な職務」を確保するための労働協約の締結を要求した。
ベルディは、アマゾンは従業員に「基本的な権利を与えない」、そして「極度の緊張状態の下で」働かせていると非難し、「その結果、多くの従業員が体調を崩している」と指摘している。
一方、アマゾンはストの影響はないとしており、「荷物は予定どおり配送される」と強調した。アマゾンはドイツにある13の物流センターで1万3,000人のフルタイムの従業員を雇用しているが、その大半が「通常通り」業務するという。
アマゾンは長年、組合側からの労使交渉の要求には応じず、その労働環境を擁護し、自社を「公正で責任ある雇用者」「物流業界で最良の雇用者の1つ」と称してきた。同社は、「我々は同等の業務に通常支払われる賃金の上限の金額を支払っており、福利厚生や手当などをさらに提供し、賃金を毎年見直している。」と説明している。
ベルディは、2013年5月以降、独アマゾンでの多くのストを主導しており、大規模なセール日など節目の日を狙って決行することも多い。アマゾンの従業員は近年、ドイツだけでなく他の国々でも繰り返しストを実施している。昨年のブラックフライデー商戦では、スペイン、英国などでもストを行った。これに対しアマゾンは、欧州全体の拠点を利用して、配送スケジュールを維持するよう努めている。
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