サウジアラビアの国営テレビは8日、同国が外国人に観光査証(ビザ)の発給を開始してから10日間で、約2万4000人の観光客を受け入れたと報じた。サウジは6日、未婚の外国人カップルがホテルの同室に宿泊することを許可するなど、観光業推進を図っている。
『AFP通信』や米
『CNN』などのメディアが、サウジの外国人観光客受け入れの取り組み状況について報じている。同国はムハンマド・ビン・サルマン皇太子の主導の下で、石油依存型経済からの脱却などを目指す経済・社会改革計画「ビジョン2030」を進めている。観光業の発展はその中心となる政策の1つであり、同国は9月27日、日本を含む49カ国の国民に対し、観光ビザの発給を開始すると発表した。
超保守的なイスラム教国であるサウジアラビアでは、それ以前にはイスラム教の巡礼者や外国人労働者、そして最近になってスポーツ観戦者や文化イベントの来場者にのみビザを発給していた。...
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『AFP通信』や米
『CNN』などのメディアが、サウジの外国人観光客受け入れの取り組み状況について報じている。同国はムハンマド・ビン・サルマン皇太子の主導の下で、石油依存型経済からの脱却などを目指す経済・社会改革計画「ビジョン2030」を進めている。観光業の発展はその中心となる政策の1つであり、同国は9月27日、日本を含む49カ国の国民に対し、観光ビザの発給を開始すると発表した。
超保守的なイスラム教国であるサウジアラビアでは、それ以前にはイスラム教の巡礼者や外国人労働者、そして最近になってスポーツ観戦者や文化イベントの来場者にのみビザを発給していた。
同国の国営テレビは8日、9月27日以降の観光客の受け入れ状況について、サウジ外務省からの情報を引用し、「10日間で約2万4000人の外国人が、サウジアラビアに観光ビザで入国した。」と伝えている。
これに先立ちサウジアラビアでは6日、未婚の外国人カップルがホテルの同室に宿泊することを許可すると当局が明らかにした。これまでホテルに宿泊するカップルは、婚姻関係を証明する文書を提示する必要があった。サウジ国民には今後も同規則が適用されるが、外国人観光客は対象外となる。
新たなビザの規則により、外国人女性の単独旅行者もサウジでホテルの部屋を予約できるようになった。それまでは、外国人女性の巡礼者であっても、45歳未満であれば単独の旅行は許されず、親族など男性の同伴を必要としていた。今後は旅行が許されるが、完全に体を覆う服装をする必要はないものの、なお控えめな服装をすることが求められる。露出度の高い服装をした場合には、良俗に反する行為として罰金刑の対象となるという。
サウジアラビアは2030年までに、観光収入を現在の国内総生産(GDP)の3%から10%に引き上げ、年間1億人の国内外観光客の受け入れを目指している。同国は考古学的な至宝の宣伝とともに、新たなリゾートやテーマパークの建設にも多額の投資を行っている。
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