東南アジア諸国連合(ASEAN)の盟主とされるインドネシアの首都ジャカルタは、ASEAN本部が置かれていることもあって、世界50ヵ国余りの大使館・領事館が集中している。それでなくとも、ジャカルタ都市圏で3,200万人余りが集中する、世界有数のメガシティであることから、交通渋滞は異常で、更に自然災害(洪水被害)が頻発している。そこで、インドネシア政府が数十年来の課題を達成すべく、ついに首都機能をカリマンタン島(旧ボルネオ島(北半分がマレーシア、ブルネイ領)に移転することを決定した。
7月31日付
『ジャカルタ・ポスト』紙:「ジョコ大統領、カリマンタン島を新首都と決定」
インドネシアは数十年来、人口集中し、都市開発に制限があるジャカルタから首都機能を移転させる課題を抱えてきた。
そしてこの程、政府として首都移転先にカリマンタン島を選択することとした。
国家開発計画省のバンバン・ブロジョネゴロ大臣が7月31日、ジョコ・ウィドド大統領が首都機能をカリマンタン島に移すことを決定したと発表した。...
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7月31日付
『ジャカルタ・ポスト』紙:「ジョコ大統領、カリマンタン島を新首都と決定」
インドネシアは数十年来、人口集中し、都市開発に制限があるジャカルタから首都機能を移転させる課題を抱えてきた。
そしてこの程、政府として首都移転先にカリマンタン島を選択することとした。
国家開発計画省のバンバン・ブロジョネゴロ大臣が7月31日、ジョコ・ウィドド大統領が首都機能をカリマンタン島に移すことを決定したと発表した。
同大統領は今年5月、人口過多で様々な問題を抱えるジャカルタから、首都機能をジャワ島以外に移転する検討に入るとの方針を打ち出していた。
同大臣は、同大統領がカリマンタン島を具に調査訪問した上での決断だとし、同島内のどの州に移転するかは今後最終決定されると付言した。
同省の首都移転検討チームによれば、同島内の南、中央、東カリマンタン州はどの土地も新首都候補として申し分ないとし、いずれも地震も火山活動も活発でないことが勝っているとする。
政府計画によれば、新首都建設の第一段階では、政府職員20万人、警察官及び軍関係者2万5千人を含め、150万人の住居を建設する予定で、総工費は330億ドル(約3兆5,640億円)かかるという。
なお、同大臣が『ジャカルタ・ポスト』の独占インタビューに答えて、新首都移転先の都市名の発表は年末までには行われると表明している。
同日付『テンポ』誌:「ジョコ大統領、新首都移転先都市名を8月に発表」
ジョコ・ウィドド大統領は、新首都移転先の都市名を8月に発表する予定である。
7月30日にリリースされた大統領府の声明では、同大統領は、最終決定を急ぐ必要はないが、しかし、十分な検討結果が出次第速やかに発表したいとし、8月に入ってからとなろう、と言及している。
ただ、候補となったカリマンタン島では、新移転先への投資熱が上がっており、候補先のひとつである中央カリマンタン州グヌンマス市の地価は4倍になっているという。
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